買い物依存とチカラ

初めての買い物

初めて買い物をしてもらった時のことを覚えていますか

何を買ってもらったでしょうか

何を与えてもらってでしょうか

私が記憶にある初めて与えてもらった『買い物』は熊のぬいぐるみでした

真っ白な熊のぬいぐるみに一目惚れした私は
ねだりにねだってそれを買ってもらい
何年も相棒として側に置いておきました

抱きしめると 
ぬいぐるみの造りが 自然に私に抱きつくような造りになっており

私は次第にぬいぐるみが無しではいられないようになります

私がクマに好意を寄せ
それを拒否しないクマとの間柄

私と 
クマのぬいぐるみとの『愛着』が形成されてきた訳です

どんなところへも連れて行き
どんなところでも話しかけておりました 

クマは優しい瞳をしていました

母親から折檻を受けた時にも
ぬいぐるみは優しいいつもと変わらない眼差しで私を見つめてくれて
私を抱きしめてくれました

対して母親からは
『私への憎しみと憎悪』が感じられる眼差しを向けられておりました

その頃私は
母親に対してはっきりと憎しみの感情を持つまでになっておりましたが

それをも
ぬいぐるみは黙って見守るだけでした

親から買ってもらったぬいぐるみで
皮肉なことに、わたしは『居場所』ができ
そこでぬいぐるみと一緒に感じていたものは
『母親への憎悪と混乱』でした

毎日毎日
理不尽な罵詈雑言を浴び
緊張状態にあった私に対して
唯一逆らわずにいた存在なのが『ぬいぐるみ』でした

わたしが『外部からきたぬいぐるみ』で解消していたものは
『憎悪と混乱』でした

買い物依存症

わたしはある意味『買い物依存症者』です

それは買い物である感覚を解消しようと
今でも試みてしまう癖があるからです

それは自分の中に『憎悪と混乱』が生じた時に
買い物で『ぬいぐるみ』に代わるようなものを探しがちです

身につけていて落ち着くものを

そばにいて安心できるものを

でもそんなアイテムが簡単に見つかる訳もなく

次第に私は
買い物をするという『行為』で心の中の混乱のウサを晴らすようになります

買い物をするとなぜか安心する 

あの頃、『憎悪と混乱』が生じた時に何も出来なくて
耐えていたのとは違う

今は『買い物できる力』がある
自分で物事を決め お金に由来する力ではありますが
それに依存するようになったのです

お金が『何も出来なかった自分』の代わりに力を持つようになる

自分の中には未解決の問題や心のしこりがある部分
それを
お金の力でカバーするようになると
注意信号です

『買い物』は自分で物事を決め 
お金を出し、『強い自分』『なりたかった自分』をプロデュースすること

それは自分に『力』を与える行為でもあります

私がお金を払って
欲しがり 彷徨って探し続けてしまうのは

明らかに『安心感』でした

でも それはどこも売っているわけではなく

私は『服を買い』
それはせめてもの自分の『力』を感じれば

もしかしたら
いっときでも
『安心感』を感じられるかもしれないという『渇望』からなるものでした

私は『安心感』を多少なりとも感じることができている時は
休みは眠って過ごすことができます

しかし
先ほど、言いました『憎悪と混乱』が自分の中に生じた場合は
物凄くストレスを感じやすく
なおかつ解離しやすくなる傾向にあります

『混乱』は対人関係で 
『相手の中に憎悪』に触れてしまう場合に生じます

自分に向けられてない『憎悪』でも
その人の中で触れただけで感電してしまうような感覚になります 

おそらく
母親が『私に憎悪』を感じていたりした場面で
私は『混乱』を起こし解離が出たのだと思うのです

解離

解離はまだいろいろと解明されていない心の作用ですが

一説によると
『親との愛着がうまく形成されなかったとき』に『解離』が起きやすい
という説もあります

子どもはもちろん
生まれながらに『親』を追い求めますが

『親』がそれを拒否したり 跳ね返したりすると

子どもは自分の『愛着』を形成できません

『好きななるはずだったものが好きになれない』という状態は
子どもにとっては混乱と恐怖を引き起こします

その結果
何か『愛着』の落とし所を子どもは探しますが

それが例えば『絵を描く』とか『走る』『歌を歌う』『表現する』
と言ったことで何となく
『自分の愛着の方向性』が定まれば良いのですが

親が虐待じみた攻撃を
子どもにむけていた場合はそれすら『許されない』状況だっとしたら

子どもは代替案として
違うものに『依存』し

それとの誤ったある種の『愛着』を形成し始めてしまいます

それが依存となり
嗜癖となり
中毒を引き起こし

生活に支障が出るようになって そこで 『依存症』の名前がついたりします

そもそもの原因を自分でじっくり探すことができるのも
『愛着』と『依存症』のいいところです

依存症は『話す』ことにより改善が見込まれるものでもあるのです

   

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