怖いものがどう見えるか

『怖い』ということの面白さについて

 

面白いというの語弊があるけども
人が『怖い』と思うことの対象は、人によって全然違います

『怖い』という感覚を感じる時の身体的な反応としては
もちろん恐怖を感じて身体が固まるとか
心臓がバクバクいうとか
冷や汗が出るとか
震えが止まらないとか

身体の感覚としては
ものすごく不快だし

制御もできないような、いわば本能の反応なので
意識ではコントロールが難しい

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私も、ものすごく怖がりだったのです

小さな頃は暗闇を見ては、そこに何も見えないというその漆黒の奥深さに

飲み込まれるんじゃないか
何か潜んでいるんじゃないか
敵意を持っていたりするんじゃないか(これはあまり無かった感覚かもしれない)

むしろ
その暗闇の中にいる何かは
『こちらを見て嘲笑っている』というか

暗闇の中にいる何かに
弄ばれるような感覚が非常に恐ろしくて

夜中のトイレや
夜の廊下なんてものは

恐怖を生み出す場所でしかありませんでした

想像力といえば良いように聞こえるかもしれないけれども

自分の中では
『暗闇の中にこそ見たくないものがいる』と捉えていた場所は
実は大きくなっても
解消はしませんでした

結婚して子供が産まれても
私は暗闇が本当に苦手でした

夜は何かしら灯りをつけていないと怖くて眠れない

大きくなった娘が
その暗闇の中に、私と同じものを見出していると知ったのは
娘が中学生の頃になってからでした

ただ、もうその頃には
私はもっと怖いもの
・・それはアル中の夫とか、自分の体調の悪さとかだけれども

を発見してしまったので

暗闇をみて怖がるというより
まずは『休みたい』という疲労の方が自分を蝕むものなんだなあとわかってきた頃でもありました

暗闇をみても
感情すら動かなくなった自分は
ある意味、魂が抜けた状態というか

それは自分の感情を無くしてしまった状態でした

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『トラウマがあるよ』と言われて
治療を始めて

まず最初に戻ってきた感情は『恐怖』でした

真昼間の外を歩いても怖い
横断歩道が怖い
人の視線が怖い
集団が怖い

そして
暗闇が怖いも 戻ってきました

子供のようだと思っている自分もありましたが
明らかに
色々なものを暗闇の中に見出してしまうような小さい頃の感覚が戻ってきました

これは困ったことだと
先生に相談すると

先生は涼しい顔をして、こう一言

『舞台慣れしかないよ』

まじか・・と思った自分がおりました

怖いもの、暗闇だとかは
次第に
『ただの私の創造の産物もある』と理解したのもあるけれども 

その創造の源は
やはり後天的に感じ取ったものも多かったきもします 

先生との見立てでは
暗闇より怖い
かなりグロッキーな見立てもあり

でもそれはあくまで
『先生から見える世界』での捉え方でありました 

まずは
『私がどう捉えているか』をきちんと度胸つけて見なさい

というのが指導の始まりでした

物事や実態というのは
リアルな立体の『3D』であります 

例えば
空に浮かぶ🌕月は、いつも同じ面しか地球に向けませんが
それを裏から見る人もいるということ

裏から見る全く違う模様の🌕月も

地球から見る月も

同じ立体の月であって

『君はどう見える?』
『どこの立ち位置から見ているの?』

というやり取りを見立てのときに
めちゃくちゃ細かく見ていくわけです

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ある方の見立ての時に

(我々は少しでもユニークに物事を進められたらと
色々な例えを使ってお互いに見立てを伝えあうのですが

先生からみた見立ては
『妖怪の子泣き爺』みたいなものがくっついているとのことと

私からは『飯食わず女房』みたいな大きな口が見えるというやりとりがありました

決してふざけている訳ではなく
どうしても『自分が生きてきた中での使いイメージを使わないと物事というのは伝えられれない』
ので
こういったやり取りになってしまうのですが

先生とのやり取りは
映画の紹介をしてもらったり
音楽を共有する中で

『先生も、怖いものを見ているんだな・・』という感覚が実は自分を安心させてくれたのはありました

だから
私としては
クライアントさまたちが見ているもの(感じている世界観)を
そのまま、見るようにしています

人によってはものすごい状況下に置かれている方もいますが
それでも身体ってのは強く在り続けるなあ・・といつも見ていて思います

 

そして
ここでポイントなのは
『見ている世界』なのだけれども

実は『見させられている世界』というのがあるということ

この『見させられている世界』というのは
『催眠世界』でもあります

簡単にいえば
『世の中の男は全て狼だよ』と育てられた娘が
実際に社会に出たら
どの男性のことも『恐怖の対象』に見えてしまうという世界

『お金が全てだよ』
とか

『ルッキズム』も

『家父長制』も

催眠世界で見せられているものです

ルッキズムとか家父長制とかの世界観を植えてこられてしまったら
それは世界はものすごく弱肉強食の世界に見えてしまうでしょうね

   

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