インナーチャイルドが何人いるか

子供の頃は目に映る全てのものが
自分に語りかけているようで
自分と親しいものでした

子供は地べたにペタリと座ってみたり
ごろごろ転がってみたり
同じ幼き子供同士で戯れあってみたり

風や、木々や、光や、匂いを全身で感じたりしているものです

 

常に移りゆく『世界』を身体中で感じるのが子供です

世界への感受性と好奇心の感覚は、開きっぱなしなのが子供です

不思議で異端なものを訝しげに思うのも子供です

見たこともないものを『解ろう』とすることも子供ならではのものです

とかく
全身で世界に向けて
世界の流れに身体をゆだねているのが子供の頃であります

直感力があり
生命力にあふれた存在です

 

けれどもこの『自由な子供』と
ある日
あることがきっかけで
引き剥がされてしまう経験を負うことが出てきます

それまでの自由な子供は
『傷ついた子供』の陰に隠れてしまいます

さらに傷ついた子供は
『これ以上傷つきたくない』と鎧を身に纏うことを学習し始めます

果たして
どのような鎧なのか・・というのが今回のブログの大事なところになります

 

とかく傷ついた子供がとる方法として
『感じない』『話さない』『信頼しない』という三つの手段がよく見られる傾向にあります

まず第一の『感じない』は
後々に『解離』を引きおこす種となります

解離とは 意識や記憶などに関する感覚を(自分の体験 自分の人生として)まとめる能力が一時的に失われた状態と一般にいわれますが
ある意味で解離とは『自分が見ないように無視し続けた感覚が人格化(育って)してしまう現象』であるともいえます

ほとんどの方が性的虐待をされたことによりこれを引き起こします

 

お話をお伺いしていても
虐待者に対しての
嫌悪感や怒りなどを感じていないような雰囲気をまとわられています

実際の精神構造を見ると
何人かのインナーチャイルド(育っているチャイルドもいます)がそこに存在していて

そして大事な創造性にあふれた子供は
眠りについてしまっていることが多いのです

いくら私が『起きて〜』と言っても
その子供は起きません

起きるときは『安心な場所』だと分かったときに、目を開き始めます

それまでは代理のインナーチャイルドが人格を持って
生活を取り仕切るようななり

代理のインナーチャイルドの中でも
もっと細分化して分裂している様子も見受けられます

先生はよく『観光バス一台分の人格がいる人がいるよ』と言いますが

本当にそれくらいの人格を抱えて生きてらっしゃる方も多いです

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傷ついた子供がよくとる第二の『話さない』という手段についてですが

思ったことを口にするのはまずい・・という経験をしてしまった子供になります

『そんなことをいうもんじゃない』とか
思っていることを否定されたり 貶されたりした子供がいます

無視されたり
思ったことをそのまま口にしたら罰を受けた経験がある場合もあります

話したって『良い解決』にはならないと学んでしまったのです

なのでカウンセリングでこのような方々がお見えになるときに

『話したがらない内容』に私たちは注意を向けていたりします

『話せばわかる』という体験が少ないために
自分の感情や気持ちを伝える言葉が少ないのも特徴です

自分がどう感じたかという『言葉』を持ち合わせていないので

感覚だけが身体の中に宙ぶらりんで残ってしまって
それが不快感のもとになってしまっています

最近だとその体感を
『モヤモヤする』という言葉で表現される方も多いです

なので『モヤモヤする』という言葉が出てきたら
インナーチャイルドと意思疎通ができるチャンス!とばかりに私は
耳を傾けるのです

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自分が感じたり 思ったことを『大したことがない』と切り捨てられるようにされたのが
そもそものインナーチャイルドの誕生のきっかけです

実はとても大切なことなのに
『こんな程度は・・』と自分で軽んじてしまうのです

自分の感受性を黙らせてしまう行為は
自分の中の『自由な子供』の首を絞める行為になります

しかし子供は殺される前に大抵『眠って』しまうことが多く見られます

しかし子供は生命力にあふれた存在なので
しぶとく生きています

カウンセリングをしていて凄いなあ・・と思う瞬間でもありますが

それでも『自由な子供』は自分に語りかけていることが多いです

『こんな暮らしはもうやだ』
『誰とも付き合いたくない』
もしくは
『ひとりぼっちはやだ』とか
『自由な世界に行きたい』とかですね

希みを失っていないのはさすがなのです

カウンセリングをして、だいぶ回復されてきて
いざ子供が起きますよ・・という局面に差し掛かったとき

よく見られるのは
『自分でまた子供を眠らせにかかるパターン』です

子供が『こんなことしたい!』という創造性を身体の中から溢れ出させると

途端に不安に襲われる方が続出します

『そんなんじゃ生きていけない』と自分で、自分の自由な子供の口を塞ぐ方が多いです

そりゃそうですよね

世間に迎合して何とかして生きてこれたのに
自分の中に『自由への渇望』の子供が目覚めてしまったら大変とばかりに
途端に腰が引け始めます

特にパートナーがいる方に多く見受けられるのですが

『自由になりたい!もうこんなパートナー嫌だ』というチャイルドが目覚めそうになると

カウンセリングを一時中断・・という方が多い

パートナーからの束縛や不自由さをまた自分自身に課し始めます

なぜかって
『一人で生きていくのに自信がないから』です

ここで本腰を入れて
自分の中の『自由な子供』の声に耳を傾けて
『パートナー云々より、やっぱ自分の感受性を大事にしたい』となると

なぜかパートナーの心境が変化したりするのですが

『自由な子供』はどうやら
すごい力を持っているようなのですよ

無意識下でこの『子供が目覚める』ということは
ものすごい変革を周囲にもたらします

 

カウンセリング中に
その『子供の感覚』に触れると
実際のお部屋に重力がかかったりしますし

時間の進み方も遅くなったり 早くなったりします

先生たちはそれに対して、時間の伸び縮みに引っ張られないような術を教えてくれましたが
油断すると時間が収縮したり膨張したりします 

時間が早く進んでしまう方は
『別の人格』がカウンセリングを邪魔していたりすることがあるので要注意です 

   

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