瞑想導入 

想像してみてください

 

いま あなたの前には一冊の本があります

重いでしょうか
それとも
軽いでしょうか

 

てざわりはいかがでしょう

しっとりとした手触りかもしれないし
さらりとした感触を感じるかもしれません

 

その本の表紙はどのような装丁がなされているでしょうか

もしかしたら
上等の艶やかな獣のようなビロードで包まれており
ふちには金の糸で刺繍がほどこされているかもしれません

固く湿った鼠色の硬い表紙かもしれないし

見たことも無いどこか外国の文字が刷られているかもしれません

表紙に絵が描かれているかもしれないし 描かれていないかもしれない

 

今まで誰かによって読まれたことがあるかもしれないし

未だかつて
誰にもその本は読まれたことが無いかもしれない

 

 

さて
そんな貴方の手の中にある本の
一枚ハラリとページをめくってみると

軽くて
まるで透けるような薄紙でできている五月の風のような
ふんわりとした若々しい香りが立ちのぼるような本かもしれません

 

または
あなたがそっと
その本を撫でてみると
まるで懐かしい人に触れたような感覚になる本かもしれませんし

 

少し濡れたような重みがあるそのページは

色褪せたセピア色で
何かが綴られているかもしれない

 

どこかのカバーがかけてあり
中身が全くの見当もつかないような本かもしれないこともある

 

貴方の手の中にある本は
いずれの、どんな本でもあるのです

そして それはどれも素敵な本に違いないのです

 

 

そんな
あなただけの
あなたの為だけの本が

いま あなたの前にあることを感じられるでしょうか

 

その本には

一つ一つの踊るような文字が書き並べてあり

あなたのルーツ

どこで生まれいでたか

あなたの成り立ち
どこに存在するか
何をどう思ったか

いつどこで涙を流し
烈火の如く怒り
落胆し肩を落とし
涙の跡が乾いた感覚さえ

その本にはしるしてあります

 

魂が震えるほどの喜びを感じた時や

この世に生まれ落ちてきた瞬間さえ書いてあります

孤独に苛まれた時も
足元がおぼつかないくらいの心許なさを感じた時のことも書いてあります

 

思い出して震えることはありません

全て
ただ体験してきたことです

体験したことが
踊るように文字の羅列となり
その本にはあるのです

 

 

さあ
少しの間
ふんわりと瞼を瞑ったら
ゆっくりと深呼吸をしたのちに

 

 

瞼を開けて

その本を手に持って
表紙の鼓動を感じながら
そっと大事な一枚目の表紙をめくってみましょう

 

何が目に一番に入ってくるでしょうか

題名はそこに書いてあるでしょうか

 

そこには
大切なあなたの物語が在ります

 

表紙をそっと開いてみると、ひとひらの風がそこから吹いてきます

見えてきた
もしくは
聴こえてきたその場面があったらば

次回
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