母はいつも私をひとしきり殴った後にこう言った
『あんたのことが好きだから叩くんだよ』
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時が過ぎて
私も二児の母親になって
そしてその子たちが巣立った後に
この言葉を思い出して愕然としたのを思い出します
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好きだから殴るなんてことは無い
育てられる時はわからなかったことが、
育てる立場になり
理解できるようになったということは多い
しかし、それは決して『安定した理解』ではなく
むしろ
『絶望と落胆の理解』でした
『母は私を好きではなかったのだ』と悟った瞬間でもありました
母は決して私を大切だから殴ったわけではなく
言うことを聞かない娘を殴ることでコントロールして
『自分好みに仕上げたかっただけなのだ』
・・と気づいてからの私は
ひどく荒れ狂いました
自分の子供たちが
安心しきってスヤスヤと眠っているのを眺めていると
おかしな感覚になってくることも多々ありました
どうして
こんな小さな人たちを殴れるのだろう
と考えていると世界がどんどん歪んで曲がってくるような感覚におそわれます
愛おしい者の存在を知ってしまうと
自分がどんなに無下にされ蔑ろにされ軽んじられていたのかを知り
どんどんおかしくなっていくのです
私は今絵が描けない描けないと言っていますが
絵が描けなくなったのは
正確に言うと子供が生まれてからです
子供が産まれて
自分の存在が、どんなに親にとって
『侮蔑と蔑みの対象』だったかを知るにつれて
絵がどんどん描けなくなってきました
それと同時に目が見えなくなり
世界の半分が欠け始め
手は震え
頭痛で起き上がれなくなり
食べ物は食べれなくなり
夫に黙って夜の仕事を始め
世界とどんどん断絶していく方向に進み始めていきました
今思えば
それも回復の方向だったとわかるのですが
当時は一番きついところを
自分1人で感じなければならなかったのでしんどかったです
どう乗り切ろうかというと
まず
私は母親に『謝罪』を求めていました
しかし
『一度でいいから謝ってほしい、叩いてごめんねと言ってくれればいいから』
と懇願しても母親は鼻で笑うだけでした
しかも
『あんたは頭がおかしくなったから精神科に行け』と言いました
今思えばなかなかの毒親です
ただ当時の私自身は
『許せてしまえば自分も楽になる』と思っていました
だから
一度だけども『ごめんね』と言われれば
全然許すつもりでした
むしろ許して早く仲良くなりたかった
けども運命というのは不思議なものです
一切、非を認めない母親がありました
謝らないばかりか
むしろ、自分が叩いたりした行為は
『お前が叩くようなことをしたからだ』と言い張るのです
二次虐待、虐待の上塗りです
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無意識というものはお互いに情報をやり取りしているなと感じます
相手が自分にどういう感情を持っているかということや
敵対心や攻撃心などを
無意識はきちんと受け止めているし
無意識は隠せないものだと、みていて思うのです
子供のころ、おそらく私は
『親から好かれていない』
と、きちんと理解していたのだと思います
けどもそれを幼い意識で理解してしまうと
私は精神的に命を保てなくなるので
『解離』という防衛を使って
なんとか命を繋いだのだと思っています
解離の症状をお持ちの方は
『死ぬような体験をした人格』が心の中に存在しています
大抵、その人格を救い出すと
目も鼻も口もポッカリ空いた空洞みたいな存在になっていたりしています
もっとひどいと骸骨化してたりします
けれども、その人格を内包して、尚生きる続けようとしている生命に触れると
ものすごく感動してしまいます
さて
このところクライアントさまたちから
心の風景、心象風景、もしくはみえたものを描いてほしい!とリクエストしていたら
みなさま、面白い共通点があったりして
興味深かったりしています
シェアするべく今頑張っています
頭の中にある『他者』の存在も描ける方がいたりして
それを送ってもらったら
私と同じものが埋め込まれていたりして
驚愕していたりしました
もう、これハリーポッターの世界だよ‼︎
魔法の世界ってのは案外すぐ隣に存在しているものなのですね 笑