空気感

博物館が どうにも 苦手だった時期があります

もしかしたら 今もかもしれませんが

着物やら
仏像やら
茶器やら
呪術の道具や
武器が

時代ごとや
テーマごとに 展示されているのだが

それが どうにも 空虚なものみたいにしか見えなくて

(うーん、なんなのだろう)と
思っていたのだが

この違和感の答えは簡単だった

その、それぞれの『もの』達が
博物館では チカラを発揮出来ていないからなのだ

着物は 誰かが召して 初めて 生き生きし

茶器は 畳の部屋などにあって
香りをたてて 成り立ち

呪術の道具には
それ相応の 呪術師が
洞穴なんかで 火に向かって 使ったりして
初めて そこで 何かを宿し

武器も 戦いの場において
存在感や威力という ものを出す

だから ただ モノが 機能せずに
点在してある場所ってのが

どうしても
想像力を使わないと 入り込めないので

疲れてしまうのだ

しかし これは
面白い訓練だったなぁと 最近気付いたのだが

初めて クライアント様がいらした時に

その方の『背景』みたいなものを
うっすら 見る訓練に近いものがあったなぁと
思うのです

その方は 今まで 生きてらっしゃった場から
切り離されて

うちのカウンセリングにいらっしゃる

非日常の場にいらした時に
その方に 見えてくる
『その方の 周りとの関係の結ばれ方』は

今後のカウンセリングに 生かされてきます

クライアント様は
カウンセリングにいらっしゃった時は

『周りとの関係が上手く行かない状態』

つまり
その方の空気感が 周りと調和出来ていないと
見ます

その原因を
『空気感』の中から 発見していくのです

その方が 『場』に馴染めないのは
博物館にいる 『もの』みたいな状態に近いと
みて

その方が 『機能し生きる空気感』を
手探っていくのが カウンセリングになります

精神分析的にいうならば
『対象関係を希求していく』に近い

だから よくクライアント様が
思い詰めた顔で
『自分を救いたいから 人を救ってるんです』と

自己嫌悪に近いような表情をされますが

いえいえ
それは 『対象関係の空気感で自分を癒してる』
のだから

ご自分だけが 得をしたいから…というのとは
違うのです

自分がされたかった事を
『場』を作り出すことで 相手にして

その『場』によって癒されていく

相手をまず 癒さないと 自分は癒せないですから
大変なチャレンジなのであります

 

 

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