戦う意志はない

侵入思考というものがあります

 

侵入思考(しんにゅうしこう、英: intrusive thought)とは、
望まない非自発的な思考、イメージ、不愉快な考え。

それは強迫的なものであって、心を動揺させ、不快感を与え、除去するのが難しいと感じるものである。

このような症状は強迫性障害(OCD)、臨床的うつ病、身体醜形障害(BDD)、ADHDに関連付けられており、それらは麻痺させ、不安を引き起こし、さらに持続させうる。侵入思考はまた強迫性障害[2]、PTSD、その他不安障害、摂食障害、精神病における、エピソード記憶、望まない懸念や記憶に関連付けられている[3]。その侵入思考、侵入的衝動、侵入的イメージは、不適切なシチュエーションにおける不適切な内容であり、たいてい攻撃的、性的、冒涜的なテーマである[4]。

(Wikipediaより引用)

 

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しかしこれは、そんなには特別な思考ではありません

誰にでも体験されることです

健康な人は
この侵入思考を煩わしいものと感じてその思考を取り下げることが可能なのです

侵入思考として代表的なものは

『お前は醜い存在だ』
『死ねばいいのに』
『消えろ』
『何も出来ないくせに』

という糾弾系のもの

誰かに常に責められて脅されて貶されているというものです

これは解離性障害、統合失調症、うつ、強迫性障害
などの方に多く見られる困りごとです

いじめてくる人が身近にいて
その人からいつも脅されていたり馬鹿にされていたら
心が参ってしまうと思うのですが

それが、1人の人の身体の中で繰り広げられているということを
想像してみたらどんなにしんどいかお分かりになると思います

 

なので、この状態の方は
いつも誰かに見張られているような気がするとおっしゃり
ひどく消耗されています

外に出るという行動に対しても

『そんな服装じゃおかしい』

『気持ち悪い存在なんだから外に出るなよ』
などと
責めてくる声は容赦ないものばかりです

一般的な人は、この声を異質なもの悪質なものとみなして
取り下げたり、払い除けたりすることが可能という点からしても

それは自己肯定感や、愛着などがきちんとある人が
出来るものなのではないか・・と思っていました

 

もちろん今もそれは変わらないのですが

私はその悪質な『声の主』に特徴があるのではないかと感じるのです

この声の主は
支配的な存在なのだと感じるのです

 

クライエント様の中には
この悪質な声の主が『親』だったという方がいらっしゃいます

この悪質な声の主は
生きる目的が『支配』のかたです

支配は支配でも、色々在るんだなあと
感じるのですが(それはまたいずれの機会として)

今回は『悪質な支配』をする人が親だった場合の子供はどうなるかということです

 

子供はもちろんダメージを受けます

しかし何故ダメージを受けるかというと
このダメージを受ける子供にはある特徴がありまして

それは『ピュア』な事です

人を害するとか意味がわからない

人を攻撃とか全然楽しくない

意地悪もわからない
差別もわからない

『とりあえず皆んな仲良くしたい』という子供さんに
親が悪質な声の主だったという組み合わせは
とても相性がよくない

水と油
月とスッポン
雪と墨・・白と黒くらいの差があります

 

親が白で
子供が墨という場合もありますが
この場合は、親は年齢も重ねていますし、周りに援助を求められるので
またこれは別の話としてですが。

 

親が黒で子供が白の場合。
全くの黒から、ものすごい『白』が生まれ出てくる事が
あるのだなと
臨床をしていると、そんな方に出会ったりします

その場合の子供さんは(今はカウンセリングに来ているから大人だけれども)
ものすごく才能があったりしたんだろうなあと感じます

絵の才能(空間把握能力とか半端ない天才かと思う)とか

言語能力が優れていてものすごく脳内の整理がすごいとか

人を統率する能力(しかも皆んなが楽しく働けるような場所にすることができる
恐怖政治とかは全くしないでも人が惹きつけられてくる)
とか
人の気持ちを『サトリ』かというくらいに察知する能力が高いとか

無意識の部分を言語化できてしまう能力だとか

周りをいつも明るくしてしまう天性の存在感の持ち主だとか

世界の采配というのは本当に悪戯で
才能というものは
天からの贈り物ですから、それにすごい負荷を与えて育ててくるものだなと感じます

黒から、ものすごい白を生み出してくるなんて
神はものすごいことをしなさる

レジリエンスという言葉がいっとき流行りましたが
虐待などを受けて、そこからどう立ち直ってきたかという『ちから』が
レジリエンスです

レジリエンスの意味はバネです

逆境で、どのように立ち直って生き続けてきたかという
生命の力がレジリエンスとなり
その人自身にだけが得たものなのですが

それに加えて

虐待されてきたものは、子供自身の『才能』だったので
ほとんど目の敵のように潰されてきているものですから

どのかたも、いずれも
全くご自分の能力に気づかれていない

というより
狙ったかのように、そこが見事に潰されておるのです

だからご自分では全く見えない

 

カウンセリングで、こういう状態の方を見ていると
本当に歯痒くて苦しくなります

早く本当の自分で生きていけるようになって、と
心から願ってしまう

それと同時に
ここまで見事に潰せた、その悪質な声の主とやらは
どんな輩なのかと思うのですが

見てみると、何というか異形です

人間の形をしていない

どろっとしていて
全く自己反省せず、人のことばかりをあげつらい
快感ばかりを求めているような、そんな存在です

またその方たちのご職業として教祖系が多くいらっしゃいます

人を引き連れたいのか
注目を浴びたいのか
分かりませんが

人からの羨望を欲しいという特徴を備えていらっしゃいます

なので、おそらくですが
自分から、自分よりピカピカしている存在が生まれたら
潰したくもなるのかもしれませんが
まったく共感も想像もできません

 

書いているだけで面倒になってきますが

そういうドロリとした存在から
まったくのピカピカしたお子様が生まれ出てくるから
この世界はすごいなあと思うのです

 

カウンセリングでは
直接的に、その悪質な声の主から離れた方がいいと
申し上げたりもするのですが

物理的に離れられて、少し楽になっても

もしくはその悪質な声の主が他界されたとかで
離れたとしても

脳内で、その悪質な声の主が居座っているというケースに多く出会ってきました

それがこの『侵入思考』だとしたら・・と考えられるケースが
ぽつりぽつりと存在するのを
私としては感じるのです

親がこの悪質な声の主だったら
なおさら回復には時間がかかってしまいます

ただもう、こちらは希望を持って
クライエント様の力を信じて支援していくしかないのですが

悪質な声の主は、それなりに悪質な力はありますが

 

しかし
カウンセリングをしていると
まったく違う方面から追い風的な、救い?というか
援軍的なものもやってくるのを
何度も何度も見てきました

絶望して泣いているクライエント様をみるたびに
その援軍が来ないかなあと思っているのですが

実際にどこかしかからの援軍はくるのだなと感じるのです

しかし援軍は、援軍なだけで
戦う?というよりも

本当に風の向きが変わったという感じになると言いますか

世界が後押ししてくれているのを
ただ感じるというようなものなのです

 

さてその侵入思考をどうするかということなのですが

今現在の治療法では有効な方法は見つかっていません

ただ、症状として報告されているという実態だけが存在していて
医療で治療法が確立されていない・追いついていないというのが現状です

だからこそ歯痒く苦しいとこなのですが

クライエント様の回復ぶりなどを見ていると
私のカウンセリングだけではない
全ての世界からの追い風が吹いてきて・・という現象が変わるということが
多く見られるので

もしかしたら戦わないのが一番なのか?とか
逡巡してしまいます

 

おそらく戦わないという方法もいいのかもしれないのですが

しかしうちにいらっしゃるクライエント様たちは
勇敢になられて

その悪質な声ととことん向き合い
そして
最終的には、『戦うべき相手でもなかった(敵にもならない)』と
なるのが最後なのです

向き合って戦ってきたのですが
その戦いは『自分の陣地、境界線を守るための戦い』で

境界線さえ守られれば、どのかたも追ってまで攻撃して
息の根を止めないというのが面白いところです

あんなに自分を苦しめてきた悪質な声の主のことを
自分にとっては敵ではないと悟ってしまう

かつて自分を侵害してきただけにしか過ぎない というところに

個人的に諸行無常を感じてしまうところです

 

なのであくまで
境界線を取り戻すということをカウンセリングではしていくのですが

脳内の思考を乗っ取られてしまう
もしくは悪質な声にダメージを受け続けてしまうというのは

明らかな侵害行為を受けているので

カウンセリングで対抗していくしかないのかなと感じるのです

 

久しぶりに
思い出した曲

昔これをよく聴いていました

もしよければ

『かかわらないで』に
ものすごく共感してしまうのです

   

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