ある一定のクライエント様において見られるものは
『(自分自身の)感情と繋がれていない』ということです
それはつまり『失感情』に近い
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あるクライエント様は『怒ることができない』ということに
ご本人様自身が気がついておられませんでした
自分のことを『諦めがいい』とさえ思っていたようで
理不尽なことが起きたとしても
『ま、いいか・・』と
思ってやり過ごしていたそうです
次第に時が流れて
30代半ば頃になって
なんだかどうにも身体が重くて仕方がない
やる気もない
無気力で朝も起きられない
・・そして人が怖い 馴染めない 1人だけ仲間外れにされている気がする
そうしてカウンセリングにいらっしゃいました
最初の見立てとしては
『トラウマ由来で動けなくなっている』でした
自分のトラウマを一つ一つゆっくりと
ご本人が理解していくとともに
社会に出て仕事もして
そうして重要なポジションにまで就いたとなった時に
また問題が生じるようになってきたのです
それは『馬鹿にされている気がする』という問題。
『気のせいかもしれないけど・・』と前置きされながらも
『仕事を押し付けられている気がする』
などと
訴えられるのです
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さて、この方は見た目はとても女性的な方です
そして雰囲気も柔らかく
心配りもされる方で
そして何より、争いごとが嫌い
声も高めで、よく笑う方なのです
その方が
トラウマを昇華していき
あれよあれよと会社に就職して
段階をすっ飛ばして、異例のポジションに就かれたとなって
さて、会社の周りの方々はどう思うでしょうか
・・・・
もちろん面白くない
そしてこのクライエント様は、機転がきく優秀な方なので
仕事は出来てしまう
周りは嫉妬を掻き立てられるのでしょう
最初は『困っていても助けない』といった『受動攻撃』をしてきていたのですが
そのうちに
このかたが怒らないと周りは察知したのか
攻撃があからさまになってきたのです
そうしたら
クライエント様はどうなったかというと
『諦めモード』をしっかり装備されてしまったのです
諦めモードとは
『怒っても無駄だ』
『助けを求めても無駄だ』
『感情を感じても無駄だ』
という境地になります
このかたは幼少期に
親からひどい虐待を受けてきておりました
そしてその時のやり過ごし方(心の守り方とも言いますが)は
『何やっても無駄だ』
という境地になることで
ひたすらに心を無にしてやり過ごすという方法だったのです
さて
これを別名で『学習性無力障害』と言います
『私もそうかも・・』という方もおられますが
実は『無力になっている自覚がない』という方が
この障害の方の最大の盲点でもあります
ご本人としては
『どこかで、私の中で何かが叫んで怒っているようだけれども
でも それを感じられない』
という訴えをされます
つまり『感情に繋がれない』のは
昔、『感情を捨てる』という選択を
やむなくしてしまったのです
感情を感じていたらば
心が壊れてしまう
という状況で、『心を切り離す』
そしてただ切り離すというよりも
『繋がりすら切ってしまう』という状況から出来上がる症状のように
カウンセリングではお見受けします
そして
出来上がるのは『感情を感じないアンドロイド』のような状態です
こういっては不謹慎かもしれませんが
どの方も
どことなく透き通ったような雰囲気とお人形のような瞳孔をされています
また
この方達は『逃げる』ということをされません
自分の心を切り離してしまったので
どこでもやっていけるという
本当のお人形のような感じなのです
だからどんなに苦しい職場でも『逃げる』などの選択をされないのです
ただひたすらに
感情を感じないで仕事をしていくのですが
そんな人に対して嫌がらせをしてくる人は・・というと
何故かあんまり良いことが起きないようになってくる
という現象もよく見られます
いや、むしろ
『念返し』を無意識でしているようなところがおありなのです
どこからかの攻撃を
何かが跳ね返しているような感じにもお見受けします
私としては
切り離した感情が、独立して変化して
何かの力を持つのではと考えています
またこの方達は面白いことに『霊感』のようなものがおありになります
見えないものが見えて
聞こえないものが聞こえて
感じることができる
感情を、どの世界線に切り離して置いてきたのか・・というところが
ポイントなのかなあと推察しますが
これはまだ推察の段階なのでいずれの話として
解離性同一性障害と
学習性無力障害は、とても近しいとなと感じるのです
どちらも感じるための『感情』を失ってしまう
感情が、切り離されて
独立して人格化して・・となってくるのが解離性同一性障害であります
この分野はかつては詐病とまで言われてきたところですが
昨今、やっと
『そういう病気がある』と周知され診断もされ始めてきました
まだまだ、できること
ありそうです
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