いざブラックボックスへ

 

先生たちから

私は感受性が強く共感しすぎるところがあるので
カウンセラーとしては強みだけれども
それでは身体を壊すのと、

またクライエントとの繋がりが強くなり過ぎてしまうので
治りたがらないクライエントも出てくるから・・ と

ある見方を学びました

 

その中でも特に頭に残っているのが
『乱暴な言い方だけれども(物)としてみなさい』という教え

それは感受性をなるべくオフにして
ただ観察だけをしなさいという趣旨

 

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確かに最初の頃は
自分の経験と感覚からでしかクライエントさまを見ることが出来ず

本当に四苦八苦していて
全く見当違いなことを感じてしまっていたりして

こんなんで、仕事をしていると言っていいのか・・と
自分で自分を何とかしなければならない

何とか観察をただ、ただするということをしておりましたが

徐々に自分の中でコツを掴んできて

それは思わぬ副産物をも産んだので今回はそのお話

 

 

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そうやって心頭滅却の境地で
静かに湖面を眺めているかのような感覚で向き合っていると

あるイメージがまた浮かんできました

 

それは、どのクライエントさまの中にも
あるブラックボックスのような存在があるとうこと

それは入力したら、別のものが出力されるというシロモノなのだけれども(函数的な)

クライエントさまは
その自分自身のブラックボックスを、実は把握していない方が多いのだな
と感じたのです

 

それだと、では私の場合には・・

と考えると

確かに把握しにくいブラックボックスのようなものが存在する

 

例えば『ちょっと飲みに行ってくる』などと言われた場合(入力)に
『不安』『怒り』『落胆』のような感情が出てくる(出力)

と行った具合で

それは色々な場面であるのだが

 

お金を稼ぐと(入力)
早く誰かのために使わなくてはいけない(出力)
・・と言った具合に行動の面でも作用していて

 

それは非常に面白く
自分の中で色々なイメージを入力しては

出力されてくるものを観察していた時期がありました

 

子供 → 従う 逆らえない 疲れ
赤  → 運動会 疲労
男  → 黒い 怒り 痛い
洋服 → 怖い
足  → 無い
人間 → 黒い渦
物語 → 真実があるところ
母親 → ヌメヌメしている  触りたくない  首がすくむ
夏  → 蝉の声 怒号 祈り 逃げたい
風呂 → 溺れる

 

・・・これは昔にメモしておいたもので
今はことなるイメージが出力されていますが

昔、これらの出力パターンをみて
自分のことだから何となく親しみがある感覚だけれども

客観的に見ると
随分とブラックボックスは
入力されてきた外部からのイメージから
不快で苦しい感覚を感じるものに転じさせる仕組みがあるのだな・・
と感じたものです

 

これはいわゆる認知療法と近しいものなのだと思うのですが

どう世界を認知しているか
例えば世界をひどく曲がった見方で捉えていないか

などに気づきを与える方法でもあります

ある対象に対してどのような感覚を持つかという意味ではフォーカシングにも近しいとも言えるかもしれません

 

それでは、どうそのブラックボックスを組み替えていくか・・
という方法ですが

まずは介入でブラックボックス自体に記憶されてしまったものを
『認識すること』で解放するという方法と
(これはカウンセラーの共感力を使います)

催眠や洗脳、虐待などによる
誰かの模倣(考え方のとりこみ、真似)だったのだと気づくことで
ブラックボックスをクリーニングする方法
(これは自分1人でも出来ます、いわゆるアハ体験を起こすこと)

また出力方向からあえてブラックボックスに侵入して
(それはパニックが起きた時や不安などが起きている時)
その感覚を伴ったまま、ブラックボックスの内部に入り込むこと
→ これは瞑想でできます

 

色々な方法があり
そのお題それぞれに合う方法を当てはめていき
ブラックボックスの仕組みを変えるということをしたのです

 

ちなみに
最後の瞑想でブラックボックスの内部に入る方法は
安全なところでやれば大丈夫ですが非常にしんどいこともありコツもあるので
行いたい方は一度カウンセリングでご相談ください

 

私は確定申告の時に何故か非常に落ち着かない感覚と恐怖、不安感にみまわれてしまい
別に、何も悪いことをしているわけではないし
ただ、入力していくという作業なのだが

どうしてもそれをやろうとすると気が遠くなり目も虚になり
おかしくなってしまうということが毎年の懸念でありました

何度も、その焦燥感と不安感が起きている最中に
高之瀬に共感・介入してもらおうとしても
何だか上手くいかず
・・それはそうです
私たちはお金の不安がその御しがたい感がを引き起こしていると思っておりましたから

お金の不安に共感してもらっていたのですが

軽減している感覚も少なく
でも不安と恐怖、イライラはひどくなるばかり

それどころか、急に猛烈な眠気も襲ってくるのです

困ったなあ・・
眠ることもできないなあ・・

と自分の身体を本当の持て余したのだけれども

 

ふと
『これは自分でやるしかないのかも』と思ったのです

それならどうするか

まずはこのイライラ、焦燥感を受け入れてみよう
・・・つまり不快な感覚の渦の中に飛び込んでみようという訳です

 

まずは安心な場所と時間を確保です

安心な場所はもちろん自宅

そして問題なのが時間帯です

私は誰かに話しかけられたり、居たりされると
その人に合わせるという過剰適応を瞬時にしてしまっていたので

誰も居ない時間に
・・それは皆が寝静まった時間

夜も更けて
外からの音も静かになり
誰しもが恐らく寝ているであろう時間帯に
私のその、腹をくくった、挑戦が始まりました

 

いかんともしがたい不安感に身を委ねるというのは、なかなかコツが必要なのです

人間は不安や恐怖感が起こり始めると
身体を固めたりして、そこを感じないような防衛します

なので次から次へと不快で居ても立ってもいられない状態が起きても、身体はリラックスをしている体勢をとり続ける

瞑想はリラックスした姿勢なので

ひたすらに瞑想をして
不快な感覚は沸き起こっているけれども
そこを、ただ感じ続ける
思考は、追わない

 

そして沸き起こる思考も、しんどい体感があるが

それすら瞑想の体勢でひたすらに感じ続けると

頭のなかに稲妻が走り、電気ショックを受けたかのような感覚を
何度も感じ

ボタボタと汗が流れていくのがわかり
血の気も引いているようです

歯を食いしばりそうになるけれども
食いしばらないで、ひたすらに呼吸だけに注目して
深く息を吐いて、吸ってを繰り返して

 

すると ポンっと

『死ねばいいのに』が聞こえたのです

それと共に、『死んでよ』『死ね』
の数々の声のバリエーション

 

そして瞑った目の前に出てきた情景は

中学の時に執着性のいじめを受けて
集団に囲まれて地下鉄のホームで『ここから飛び降りて死ね』と
言ってきた人たちも顔が出てきたのでした

 

出てきた途端に
それを認識した途端に

一気に肩の力が抜けて
頭の締め付けや、汗や、荒い呼吸や、めまいや
諸々のものが

シュワーっと溶けていくのがわかりました

何が何やら分からないが
確定申告をするときの不安感や恐怖を感じていたら
そのイジメが出てきたのです

 

脳というのは、記憶と記憶を不可思議な結びつきで繋げてしまう時があるのですが

どうやら、確定申告の調査が入ると、税務署の人に責められるし
粗探しをされるという情報と

昔イジメのときにターゲットにされて、それこそ粗探しをされた経験が
脳の中で結びついてしまったららしく

ただの入力作業にも関わらず、結びついた記憶から
過去の似たようなな不快感が引き起こされてしまったということがわかったのです

 

それから、ブラックボックスの中では
記憶と記憶が、自分の意思とは関係なく結びついてしまうということが分かり

何人かのクライエントさまとも
その対処をしていく際に、ブラックボックスを意識した治癒をしていくと

日常生活での不便さが軽減したのです

なのでそこから
クライエントさまのブラックボックスを『刺激』する言葉を少し入力してみて
どう反応が出てくるか・・ということを
クライエントさまと一緒にやることをカウンセリングで
取り入れ始めました

 

不快な感覚にも有効ですが
もちろんトラウマ反応にも、この方法は良い結果をもたらします

ある意味
カウンセラーとクライエント様とで
『クライエント様』というものを一緒に分析していくということになりましょうか

クライエント様も
自分というものを眺めるときに
どうしても『自分への、自分の感情』というものが出てきてしまうので

自分を『他者』もしくは『物』として眺めてきると
新しい見方ができるようになり

それはいわゆる『俯瞰』であり
『自分を観察する自分を創り上げる』ということになるのです

『自分を観察する自分』はあらゆる場面で
自分の人生を豊かにしてくれる相棒でもあります

 

 

しかし、ちょっと気になるのが
この『自分を観察する自分』と思っている存在が
実は『自分を観察する母親』だったり『自分を観察する社会』だったりすることがあるということ

そしてその観察する存在(自分を観察する親)が、
『ダメ出し』しかしないということなのです

最初、クライエント様がこちらにいらっしゃる際に
背後霊のように携えているのが
この『ダメ出し』さんのことが多いのです

このダメ出しの存在と言ったら
最近よく見るのが『獅子舞』のように
クライエント様の頭に噛みついていたりしています

ダメ出ししてるから・・と切り離しの処置をすると
もう、その獅子舞さんの執着がすごくって
『離すもんか』とばかりに食いついているのです

『頭痛くないですか?右ですよね』なんてお尋ねしてみると

痛くって仕方なくて・・なんておっしゃる

 

そりゃ噛み付かれてたら痛いです

ばーんと、その存在が散る処置を行うのですが

生霊と言ったらいいのでしょうか
生霊は死霊よりもしつこいとは聞きますが
本当にしつこい😡のです

 

でもその生霊も、
クライエント様のブラックボックスを探ってみると
『罪悪感』で繋がってしまっていることが多いので

では罪悪感をなんとかしましょうとやっていくと

ブラックボックスもきちんと
クライエント様自身が把握できる作りをご自身で創り上げて

かつ
生霊ホイホイのようなものにならないようにしていくことで
変に執着されない、健やかなスッキリとした思考を感じられるようになるのです

 

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