我の神

猫の歯が抜けた

 

うちの猫たちの歯が抜けた

 

猫も乳歯から歯が替え変わるなんて知らなかった

セーターをやたら噛むよな・・と思っていた矢先に
パラリと白く鋭く尖った小さな歯が抜け落ちたのです

抜けた歯は
すっきりと白くって
繊細で
キリッと光っておりました

朝日にすかしてみると 
血が少し着いていて

それが、不意に 

そうよな
血が通っているのよな 
と、生命の生々しさを見せてくる

人間が宇宙に生命体として現れる確率は…

『神は細部に宿る』と言います

私たち、人間が宇宙に生命体として現れる確率は

大きな洗濯機に
車の部品を入れ込んだら
一回の自動洗濯で、蓋を開けたら『車が出来上がっていた!』
というくらいの確率だという

洗濯機の水流で車ができるなんて本当に神しかできんのかもしれんわ

と思うのだけれど

人間に宿る精神も本当に細やかで繊細でダイナミックだなと思う

人間は1人では自分を表せない

数々の精神分析の巨匠たちと哲学の師たちが
『人間とは何か』と
今もなお論じているけれども

足下にも及ばないが

私もセラピストを生業としている人間として少しだけ、感じていることがある

 

それは
『人間って ひとりでは 自分をあらわせない』ということである

 

人間の性格にしても
比較対象があるから『優しい』とか『真面目』とか『温厚』とか評されるわけで

周りに誰ひとり居ないとしたら
性格なんて存在しないよな と思うのだ

だからカウンセリングに来られる人は
『周り』と『自分』と『自分の中の自分』との折り合いがつかずにくる場合が非常に多い

ようは、『人からどう扱われたいか』と
『人をどう扱いたいか』というところで悩み、こちらにいらっしゃる

放っといて欲しいのに、やたら干渉されてくる人生で
人間が苦手になってしまった・・とか

人にチヤホヤされたいのに、どうにも注目というものが自分には来ない・・とか

 

どれもこれも
ひとりでは解決し難いことに悩んでいる方が多くて

自分で原因を特定しても
おし寄せ続ける波のように
その人の人生に『試練』として来続けたりするのをみると

その人の地下深くにしつらえられた『ルート』みたいなものが見えたりします

言い換えたら『使命』とも言いましょうか

それこそ『神からの采配』とも言えるものが見え隠れするのが見える

神からのギフト

先程申し上げた
『自分の中に自分』とは『自分に湧き起こってくる直感みたいなもの』を指します

『衝動』とも言います

 

それは『神からのギフト』とも言えるかもしれません

それは発達だったり
障害だったり
生まれつきの不幸だったりもします

それがある恩恵として
『周りが変化せざるを得ない』というときは
『神の采配』を感じるときです

『自分の中の自分』と対話をするときです

カウンセリングではある一定のところまでくると
『自分の中の神との対話』がなされるときがきます

たくさんの神が出てくるのですよ

不安の神
恐怖の神
パニックの神
諦めの神
導きの神
   等々

厄介なことに 人生で関わってきた周りの他人からの神が
『神のふり』をしながら出現してくる時もあります

けどそんな声にも惑わされず

自分の神との対話ができるようになるということは
今後の人生においても大きな支えになってくれます

神とは自分の感受性である

長々と『神』ということばを使いましたが
結構素朴な存在感なのですけどね、自分の神って。

言い換えれば『神』は『感受性』とも言います 

仰々しくないのが『自分の神』であり『自分の感受性』です

人生は『自分の神』『自分の感受性』と喋れたら
それでいいんじゃないかと思うときさえあります

 

カウンセリングではそれぞれの『感受性』と繋げていきますが
そこに優劣はありません

自分の感受性とつながるとふわふわした感じがなくなります