二人羽織

『解離性障害』というものについて
このところカウンセリングでも見ているのだけれども 

一つの人物の中に
いくつもの『人格』があり

その人格は『断片化した自分の子供時代の自分』だったりするという説や

いやいや
『トラウマを負った子供時代の自分』が切り離されて
人格として成長したのだ・・という説や

はたまた
『他人を取り込んだ』ことから
その人物の中に『他者』がいるのだという説

それとも違って
『入り込んできた他者』という説もある 

世界的に見ても
その見解はさまざまであり
そして、その原因(何故人は解離を起こすのか)はわかっていません

そしてその解離性障害というものに対しての見方も
精神科医ごとに微妙に違ったりしています

本を読んでいていも、それぞれ見方が違う

そんな中、私のカウンセリングルームでも
それぞれのクライアント様ごとに違う様相をされています

私が見るに
上きに記した全てのケースがそれぞれのクライアント様ごとにあるように思えます

けれども大事なことが一つあって
それはカウンセリングが進んできてのお話なのだけれども

先に少し確認しておきたいことがあったりします

それは『人格を確認することができるかどうか』ということです

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人格はそれを『自分が自覚できるかどうか』というのが大事な一つのポイントになります

今回はそれを三つのパターンにしてみたけれども
他のパターンもあるかもしれないです

①人格同士が意思疎通ができるパターン

 自分の中のトラウマなりを把握していったり、自分の過去に戻り
虐待されていた子供の頃の自分や、怒っていた自分などと『通じ合える』と
その頃の自分が(子供の自分が多いようですが)たくさん出てきたりする場合があります

健康的な子供の自分もいれば
骸骨のような自分もいたり
カオナシみたいだったりしますが

人格が、他の人格に毛布をかけてあげたり
一緒に遊んだりなどする場合があります

それを現在のご自身が見るという状態があります

割と平和的、牧歌的な風景が見られます

② 人格同士が喧嘩もしくは住み分けしている場合

人格にもテリトリーがあって
それぞれに侵さないように棲み分けをしている場合があります

この場合は、ご自身もある程度『人格』がいるなあとも理解ができたりもするので
自然治癒に任せたり、その人格が話しかけるのを待ったりするのがよろしいかなとも見ています

無理して過去を話してもらおうとすると、逆効果だったりもするので
その人格が話したくなる時期を待ったりします

中には喧嘩したりすることもあるらしいですが
今のところ、それはみたことがありません

どちらかというとある人格が出てくると、他の人格が逃げたりするということは
よく見かけます

怒っている人格が居て
その方がお話を話せるようになったら、きちんと聞けるようなしておくことも
こちらが出来る大事なことです 

③ 人格というより『存在』が居て、それがどういう存在だか自分からはわからないという状態
   〜〜『黒幕』〜〜 

これがカウンセリングでも一番大変な局面を迎えがちだし
ご本人もしんどいというパターンです

なんというか、昔の『二人羽織』を思い出していただけるとわかりやすいかも・・

彼の背後に人が居て
前の人にやりたくもないことをさせる

宴会芸でもあります(これがどうしてウケるのかわからない・・)

二人羽織(ににんばおり)とは
2人が同じ向きで前後になるように座り、後ろになった者が羽織の袖から手だけを出し、前になった方が顔だけ出して羽織を着る。一方は手が使えるが前が見えず、もう一方は前が見えるが手が使えない。この状態から、物を食べるなどの芸を行うこと

後にいる人格がどのようなことを
前の『本人』にやらせるのか・・というところがポイントで

しかも前にいる本人からは背後にいる存在がよくわからない

『むしろ背後の存在の意思を、自分の意思だと思っている』
ということが解離性障害においての難関でもあります

なのでまずは
自分でも御し難い衝動(特に破壊的な衝動)が出てきたら
それは『自分の意思だったっけ・・・?』と少し立ち止まれるような余裕をいつも持てるような
環境が大事になります

いつも私、何を思って生きていたんだっけ・・・?


『いつもの私』に戻れるようなものを
環境的に配置しておくことも大事です

家族やパートナーに、どうしたら『いつもの自分が戻ってこれるようにしてもらえるか』ということを
普段から話し合って共有することも大切です

私の場合は
『私の挑発に乗らないようにしてほしい』とお願いしてあります

私の背後にいる存在は
パートナーを挑発するようで、 
そうすることで私の環境を破壊するという目的があるようでした

なので
まずはそういった『場』を作らない 

背後にいる存在は『黒幕』と私たちの界隈では言います

とかく破壊衝動などは 
黒幕さんが、自分にさせていることだ・・と気づくことは大事なことです

   

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