物語が紡がれるとき

世界の物語を見ていくと奇妙な共通点に出会うことがあります

例えば
『見てはいけない』という禁忌の扱いです

例えば日本の昔話だと『鶴の恩返し』とか『みるなの蔵』とかありますね

どれも恩恵を授けるけれども
『見ないという約束』を守れたら、それを受け取ることができますよ
という試練がつく

有名どころだと
日本の大事な物語、『古事記』にある
『イザナギとイザナミ』の物語の中での『見るな』のくだりですね

妻のイザナミは子供を産んだときに火傷をして亡くなってしまうのだけれども
{子供が火の神だったので火傷を負ってしまったのです}

それを悲しんだ夫のイザナギは黄泉の国まで妻を探しに出かけるのです

そうして黄泉の国の主に直談判して
連れて帰っていいということになるのだけれども

その道中、妻のイザナミから

『決して、黄泉の国を出るまで私の姿を振り返って見ないでくださいね』
とお願いされるのです

イザナギ(夫)は『わかった』と言って
妻の手を引き、黄泉の国を歩き
あと少しというところで振り返ってしまったらば

イザナミは腐敗して蛆がわいた姿だったのです

それに驚いたイザナギが逃げようとすると

怒り狂いイザナミは
イザナギを殺そうとします

その辺りの攻防も激しいものなのだけれども

なんだかこのお話も
『見なけりゃいいのに・・・』的な感想を私は抱いてしまう

結果イザナギは無事に逃げられるわけだけれども

私は思うのです

何故、これが神話になったんだろう・・・?と。

愛する妻の外見が以前と違ったら逃げる夫
・・・うーむ日本の神様は、妻から逃げるのかあ・・

話を戻しますが
世界共通で『見てはならない』というタブーは多く存在しています

『パンドラの箱』なんかもそうですね

ゼウスから『見てはいけない、開けてはいけない』と手渡された箱を
パンドラは開けてしまい
そこから厄災と災難と恐怖が世界に散らばってしまい
けど
最後に箱の残ったのは『希望』だった・・とかもあります

玉手箱を持たされた浦島太郎なんかも『見るなのタブー』を持たされたお一人ですね

開けちゃダメよと言って渡される箱、怖い😰

諸説ありですが
中には不老長寿の薬が入っていてそれを富士山の上で燃やしたから
不死→富士
と富士山は名付けられたなんて話もあります

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なんでこんな話をブログでしているかというと
カウンセリングをしていると
クライアント様の話から
このような『神話』や『物語』が多く出てくるからなのです

繋がっているというか

ああ、私たちは物語の中にいるのだ・・という不思議な感覚になる

物語の糸が編まれていて
それが色々な人と出会い別れ

それが一つの壮大な模様というか
絵巻のようになっているような感覚になり

恐れ多いような
よるべないというか

目の前に、その絵巻ものが、ふわあと無限に開いていくような感覚になるときに
本当に怖くなったりします

私は見てはいけないものを見ているのでは・・
とものすごく身体も震えたりします

世界の神話とか物語とかの貯蔵庫というか

それが
一気に小さな針穴みたいなところから入ってきてしまうような感覚は何年経っても慣れないです

ここ数年はそれが怖くて
あまり開かないようにしていたのだけれども

『解離性障害』の方が
本当に多く私のカウンセリングにお見えになるので
それを治癒していくと

どうしても『神』とか『神話』とか『創世記』とか
『物語』とか『魔法』とか

そういうものを皆さんが無自覚に『内包』されていて

解離性障害の治癒をしていくと
見えてなかった世界観がそれぞれの皆さんで開(ひら)けていくのです

そうすると
『自分の物語』が見えてくる

そこはハリーポッターも顔負けの世界ですよ

いかに自分が『普通ぶっていたか』が理解できるようになります

自分がとても創造的で唯一無二である存在なのかがわかるようになります

自分の中から溢れ出る物語に気づくときが
回復のときなのかなと思ったりもします

人によってはスターウォーズだったり
戦国絵巻だったり
創世記だったり

さまざまですが、この物語は貴方だけものです

死ぬときには
お金もパートナーも子供も何も持ってはいけないけれども

『物語』はもっていけます

貴方だけの物語

それを紡ぐお手伝いをさせていただけたら嬉しいです

   

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