沢山色々なことを私は教えてもらったと思っている
スーパーバイザー然り
禅と現代催眠の先生たち
同じくカウンセラーの方々
そして精神科医の先生方
その方々が、その方々の多様な視点で見てこれたことを
教えていただいて
でもその話は
いわゆる『これはこうだから、こうなんだ』などという机上の空論(・・この場合は空ではないですね)
などというものではなく
それぞれの体験されてきた中での
何故かポッカリと浮かんでしまう、無意識からのメッセージ性を帯びた事柄を
語ってもらったことが多くあるのだけれども
その中での禅の先生の話は
なんだか、いつもふと浮かぶことが多く
だからいつも先生の話を聞き漏らさまいと
つぶさに聴いていたのだけれども
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私は最近、本を読み進めていて
それは村上春樹の本
私が生まれてすぐに出版した本をベースに
何十年かぶりに書き下ろししたものが、この度新しく出たのだ
村上春樹のその本は
私が中学生の時に読んで、そしてその本にえらくデジャブ的なものを感じてしまって
これは大変だ!と思って
他の本を読んだのだけれども
その本以外にはいまいちピンとこなくて
でもその本だけは、無くしても同じものを何冊も買い改めて
私の本棚に常に並んでいたものです
で、この度はその本をバージョンアップさせたという新刊
新潮社から出たその本は
新潮社の本社の壁に大きく題名が広告として出ていたところの横を
自転車で通りがかり
そしてその題名を見て びっくりして急ブレーキをかけて
その大きな看板をまじまじと眺めてしまった
『これは続編に違いない』と思ったらまさにそうだった
震えるくらいにびっくりして、すぐさま買い求めたところ
表紙は真っ黒で
そしてフォントも、まさにこれよな・・というフォントで装丁されていた
あまりにも嬉しくて
私は、自分で『栞』を手作りして
そしておもむろにに読み始めたのだが
そして、ずっと読み進めているのだが
どうにも進めないのだ
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誰かと、この本のことを共有したくて
片っ端から先生を捕まえて尋ねてみたところ
やはり1人の先生は読んでいる最中だった
そして
『心や精神や無意識の世界というものは
教科書とかより
むしろ芸術や文学によくあらわされている気がする』
という話になったのだ
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昔、数年前
禅の先生のところに通っていた1人の少年がいたと言う
全く外に出なくなった息子を心配した親からの依頼を受けて
先生は少年のカウンセリングを開始したのだというが
先生によると、その少年はすごく頭がよく物理や数学に強い興味を示していて
もっぱら話は
難しく理解をするのもやっとな量子力学やらのことだったという
発達障害の気配もあったからか
それで引きこもりになっていた方だったらしい
難解な本をずっと引きこもって読んでいて
部屋からも出られずいた少年と話し相手は先生、ただ1人で
そんなやりとりを数年にしていたある日
ラジオから音楽が聴こえてきたのに意識が向いたのだという
その音楽は
ビートルズの『イエローサブマリン』
彼はこれをジッとみじろぎもせずに聴いて
そしておもむろに
『外に出よう』と思い立ち
そして引き篭もりをやめたと言う
先生は、ずっと何年間も少年のカウンセラーをしてきて
まさか、何かきっかけがあったのかと尋ねると
『イエローサブマリンが
ラジオから聴こえてきた
それで外に出ようとおもったんです』
と静かに答えられたと言う話を聴いて
先生と2人で
不思議な話もあるんものだよねえと言うことを言っていたのだけれども
ビートルズは時代の寵児というだけあって
何か、その時代を押す
大きなうねりの力があるというか
(個人的にはあまりビートルズは得意ではない)
でも
私は密かに『イエローサブマリンは何かあるんではないか』とおもったのだ
黄色い潜水艦が
深い海底から上がってくるという曲
無意識の下の方から
湧き上がってくる音楽
今回そのイエローサブマリンを
ある少年が身につけているというくだりが、この読めない本の中に出てきて
ますます読めなくなってしまった
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で、
この本の話を共有している先生が
『この本のその下の方にある物語を
どこかで記憶にある、もしくは受け止められる人が多いから
こんなに売れているんだろうね』
とおっしゃっていたのだけれども
無意識が
意識に登ってくる時に
その無意識自身が『あらわれる象徴』みたいなものというのはあるよね・・
と思うのだ
先のイエローサブマリンも然り・・というお話。
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