生きるための知恵

ちょっと探せないのだけれども
昔のブログで『邪悪』について書いたことがあったような気がする

私が『邪悪』という言葉を初めて人生の中で人の口から聞いたわ〜〜
というのは
先生からでありました

『邪悪ですね』と
(この場合は私の母親に対してだったけれども)

まあ、とにかく映画の世界の言葉かと思っていたので

人のことを『邪悪』なんて言う世界が存在していたのか・・・!
と言うことにも驚いたのだけれども

私はこの時に
小さな過ちを犯すことになる

 

きちんと『邪悪』とは何かと考えておくべきだったのだ

わからないままに
イメージで『邪悪』を捉えてしまったが故に

その後、数年間に渡り
必要以上に邪悪を怖がることになるのだ

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さて、邪悪という言葉を聞いて皆様は何を思い浮かべるでしょうか

私はまず
浦沢直樹さんの漫画の『モンスター』の影の主人公の『ヨハン』を思い浮かべます

ネタバレになりますが

ヨハンは複雑な出自のために感情を喪失し、

混乱と破壊を目的とした行動を取り続けます

何故、そんな行動を取り続けたのか・・

私はこの漫画を中学生の時に読んだのですが
なんとなく、このヨハンに親しみと理解を感じたのを覚えています
(中学生の頃は虐待されている真っ盛りだったので仕方ないにしろ)

 

風の谷のナウシカの映画の中では

『巨神兵』が『邪悪な一族の末裔』と言われていますが
この巨神兵の正体は
人類が多数創造した人口の神であります

あらゆる紛争に対処すべく『調停と裁定の神』として造られた存在

この辺りが邪悪と感じるわけなのですが
どうでしょうか

 

他にもたくさんのアニメがあるので
それぞれに思い浮かべる邪悪とは何か・・ということになりそうですが

 

実は邪悪とは
何か目的があるのか?とか
どうしてそれを行うのか?など
何かしらの目的を
ご本人の中に探したくなるのですが

実は邪悪は『付け加えられたもの』や『後天性のもの』ではないのです

邪悪味を『身に付けた』ということではなく

むしろ
そもそも『欠落していた』と考えた方が理解が早いのです

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邪悪というと
『反社会性人格障害』もしくは『サイコパス』『ソシオパス』を思い浮かべると思いますが

『サイコパス』と『ソシオパス』は
何が違うのかということなのだけれども

『サイコパス』は暴力性を帯びていて
『ソシオパス』はそうではない・・だとか
『ソシオパス』は後天的なものだとか(これは先ほどの話と少し矛盾するようですが)
など一般的には言われているようですが

きちんとした定義は未だ無いという段階なのです

ただ『他者の権利を無視したり侵害するんなどのパターンが一貫してみられる』などという
『道徳性の倒錯』に似ている特性がDSM(精神疾患の診断基準のバイブル)によって
『反社会性人格障害』という診断名で分類されるようになったことから

徐々に知られるようになり
世の人たちに『・・こんな恐ろしげな人がいるらしいよ』みたいな
感じで知れ渡ったのだけれども

実はパーセンテージ的には、そんなに稀な存在ではない

15人に1人くらいの割合で出会う

今で言うならば
クラスの中に2人か3人居るかもなあ・・と言うような統計になります

ソシオパス(邪悪のことをこのブログではソシオパスと記すことにしますが)の
心の特徴としましては

①操作性・・・他者に影響を与えたり、操作するために頻繁に策略を行う
誘惑したり、魅了したり快活に振る舞ったり
相手に取り入ることで目的を遂げる

②虚偽性・・・不誠実で人を欺く 自分に関する話を盛って、でっちあげる

③冷淡・・・・他者の感情や問題に対する関心が欠如している
他者に対しての自分の言動がどのような影響を及ぼしているかについて
罪の意識や傷心の呵責を感じることができない

④敵意・・・・執拗で煩雑な怒りの感情 些細な軽視や侮蔑を覚えていて必ず仕返しをする
卑劣で不快な言動 報復的な行動をする

⑤無責任・・・経済的な義務・責任を重んじられない
規則や約束を軽視し最後までやり遂げない

⑥衝動性・・・刺激に対してその場の思いつきで行動する
結果について考えは及ばない

⑦安全を省みない・・必要がないのにも関わらず、結果など気にせず、自分に危害が及ぶ行動を
行う。退屈しやすい
それを紛らわすために軽率な行動をとる

という特徴があります

 

一見、これらの項目を見ると『怖・・』という感覚になりますが

私の実感としましては
いつもそんなに怖い感じではございません

なんというか、血が通ってない感じはしますが
むしろ
人間との『繋がりを求めている』のはこのソシオパスの方々なのではないかなと思ったりもします

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この特徴をみましても
このソシオパスの方々というのは『単身では機能しえない』ということが多いです

他者がいるから
初めて発揮できる操作性やら虚偽性やらで

誰も周りになければ、その衝動は自分に向かざるをえないので

必ずこのかたたちは
人と一緒にいることを望みます

他者を土台や駒♟️としてみている方なので
その方がたがいなければ、困惑してしまうのでしょうか

 

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話が少し変わるけれども
私は小さな頃に読んで非常に感銘を受けた本があります

『ロビンソンクルーソーの冒険』という本

1719年にイギリスの小説家のダニエル・デフォーという人が書いた小説です

この本は主人公のロビンソン・クルーソーが乗っていた船が難破してしまい
無人島に1人で流れ着くところから始まります

何も持たない
家も食べ物も道具もない中で

知恵と工夫と創意で、なんとか生き抜こうとするロビンソンクルーソーは
私にとっての本気の憧れの人物像になります

どうやって水と食料を確保し
生き抜いたか

何より28年間の無人島生活の暮らしぶりが書いてあるのです

 

そこで面白かったのは、まずは衣食住という
衣料、食料、住処を整えるということと

それが満たされたらば
次にロビンソンクルーソーは犬を飼い、ヤギを飼い、オウムを飼い
一緒に過ごす生き物を集めてくるのです

やはり人間は、いきなり孤独な状況に不本意に置かれるというのは辛いものなのかしらん
などと考えたりしながら読みすすめたのですが

犬の存在や、おうむの存在は
心を助けたり癒したりするものなのだなあと
子供心に『心を癒す』という関係性に興味を持ったことを覚えています

 

あと、ロビンソンクルーソーがまずしたことは
木に印をつけて
日にちを数えたという行為

暦をつけるということは、人は忘れがちですが
時間や日にちを数えるということは
こんな過酷な状況だと
何かの指針になるものなのか・・などなど考えた次第なのだけれども

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このロビンソンさんは、誰かに頼るということなく生き抜いて
自分の生命を維持させたけれども

自分の生命を維持させるということに
自信がなく
人に頼る・・というのは現代には多いものだなあと感じたりします

仕事がある、とか
家族がいる、とかではなく

『なんとしてでも生き抜けるよ』みたいな
そんな漠然とした自分へのサバイバル精神みたいなものが
あると
ずいぶん生きるのが楽になるのになあと思ったりもします

生きるということを保つための
オプションのようなものがすごく取り沙汰されてしまって

ずいぶんハードルが高くなってしまったのでしょうか

 

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