感覚の因数分解

正直者は回復が早いというお話

回復が早い・・というか
介入がうまく行きがちな人の傾向としてあるのは
正直者というところです

自分自身に嘘がない方

自分を欺かない方

という方たちは
介入をした後に周りや世界が動きやすいです

自分に嘘がない方というのは素直な方です

素直な方というのは『そのままありのままに感じることができる方』です

こちらの指摘や質問や提案に対しても
『そんな面もあるかもしれない』とか
『やってみようかな・・』など
受け入れが早い

『これが自分!』というものが固い方は
こちらの質問や提案に対して
イライラしがちです

『変化が怖い』と防衛がはたらいてしまうが故なのですが

その防衛が実は回復を阻んでいることが結構あります

自分をこねくり返さない

自分をこねくり返すには『言葉』が必要となります

なのでこねくり返す方というのは
言葉で自分のことを裁きがちな方です

本当に自分が感じている感覚というのは
ものすごくシンプルな『言葉』で表せるものばかりです

私たちの実態とは
まず先に
『感覚』があります

痛覚とか触覚とか視覚とかを感じる感受性のような
煙のような
体の奥底から
いの一番に沸き上がってくるものが『感覚』です

言葉が上がってくるわけではありません

例えば急に顔面にボールがあったったとして
人は『痛い』と思うものではありますが

ここで私が良く自分で試みている方法があるのですが
ご紹介します

因数分解してみるのです

この『痛い』という感覚を
『感覚』で因数分解をしてみると

私の場合
まず『衝撃』という感覚があります

これは衝撃という感覚で
細かく感じてみると
脳が震盪を起こしているような
普段生きていたらあまり感じる機会がない感覚よなあ・・という感覚

めまいの感覚があり

脳が急にリアルに感じられるような感覚

その後、私の体の表面にボールが当たったりした感覚を感じます

単なる『痛い』という感覚ではなく
熱さを感じる私の肌

間髪いれず涙が反射的に出てくる

なぜ涙が出てくるのかわからないが

とりあえず
私の身体はこの『ボールが頭に当たった』という事柄に対して

このような感覚の働きが自動的に行われる

この自動的に行われる身体の変化を
細かく身体で受け止めていくのが大事なところです

これが身体の感覚の因数分解の仕方

これを日々の出来事に出会った時に当てはめていくのがポイントなのです

ショックな出来事があったとして
これに付随して
身体の変化はどう感じているのか・・というのを

自分の身体に正直に感じていくのが回復には欠かせません

見ていると
『悔しい』という感覚を感じるのが不愉快すぎて
人は避ける傾向にあるようです

不愉快な感覚とは、
胃がムカムカしたり
冷や汗をかいたり
目がしぱしぱしたり
肩が急にカチコチになったり
胃の奥がカーッと熱くなったり

それが一挙に身体に湧き起こる感覚です

昔、幼少期などに『悔しい』と感じたことがらに紐づけられて
この感覚が湧いてくるのですが

人はこの悔しい感覚をねじ伏せながら生きていく傾向にあります

悔しいとは
『欲しいものが与えられなかったり』
『自分だけ不当な扱いをされたり』
するときに感じやすい感覚です

この場面に当たりそうになった時に
人はこれを避けたりしますが

正面切って

『悔しい〜〜〜!!』
と感じた方が

実はこの感覚は克服しやすいのです

自分の『負け』を感じなければならない瞬間、
上に記したようなものすごく不愉快な感覚が湧いてきますが

それらの不愉快な感覚を
細かく感じていくと

幼少期に感じた『原体験の悔しいトラウマ』に
自分で触れることもできたりして

そして触れれば自己治癒していくものなので

回復が早まったりするのです

なので正直に防衛することなく
自分の感覚を細かく見ていけるほど回復は早いのです

見ている時、どうすればいいかとご質問を受けますが

感覚に言葉をつけるのではなく

湧き上がる感覚が『喋る』のを待つというのが
『感覚をみる』という方法になります

湧き上がる感覚はあなたに必ず喋りかけてきます

それをただ無の状態でジャッジせずにまっさらに待つ
・・というのが
感覚をみるということになります

自分からの声を待つということになります