負の連鎖を断ち切る人

トラウマがとれると・・・

トラウマ治療をしていくと
他人(主に親)から入れられた思い込みが外れて
そのご本人自身がそれまで思いもしなかった(その方にとってプラスとなる)行動をし始めることがよくあります

今までこのブログの中でも
親からの思い込みがどれだけご本人に影響を与えてきたかについては言及してきましたが

では
外れにくいケースはどのようなものか

また その思い込みが外れるとどうなるのか

いくつかのケースを見ていきましょう

共依存のケース

まず外れにくいケースは
『共依存ケース』です

親から『あなたはなんでもできる だって私の子供なんだもの』
という『親の自己愛理論』により育てられた子供は

自分の力で成し遂げる以前に
『親からの遺伝の強さ』を催眠として入れられています

なので小さいうちはいいですが
『親が大したことなかった・・・』ということが理解し始めた時点で

『こんな親の子供なんだから 自分はダメだ』
という考えが発生して来ます

 

またこの催眠は 
反対に作用すると

『あなたは私から離れたら何もできないのよ』
『だって あなたを理解できるのは私(親)だけだから』
という
甘い甘い蜜的なことばも散りばめられていて

『自分を認めてくれる親の子供ではなくなったら 自分はただの人になってしまうのでは・・』
という洗脳された恐怖も入っています

入ってしまった催眠の強さは尋常ではありません

『遺伝は何より強い』という催眠下のもと
『やっても仕方ない』『未来は知れている』『自分を理解してくれるのは親だけだ』とばかりに
『無力』な人生を選択し続けるようになってしまいます

本当はチャレンジすればいくらでも未来と自分は変われるのに

『やっても無駄』という強い強固な信念のもと

他人に依存したり
無気力だったり
自暴自棄な人生を選択させられているのがこのケースです

カウンセラーによる『眼差し』

この場合の そんな親から立ち直るには
カウンセラーによる『眼差し』が必要となります

カウンセラーが『あなたはできるよ』という眼差しを
もう一度クライアントに対して持つ必要があります

また『親からの影響』を受けていない状態だったら
この人はどれくらい能力があったのかを見ていく必要もあります

自己愛な親からの影響はその子供の人生においては
『凶』と出ていることが多いのが現状です 

毒親の自己愛と歪んだ関係性

それにしても
『親自身』の『誇大妄想』は子供にとってかなりの影響があります

変に子供に期待を持ってしまうのは親自身の『問題』とも言えます

親が未解決のまま持っている『悩み』や『不安』の解消を
子供にとって成し遂げようとしていると
『共依存』が発生しやすいです

また子供の方も『親から期待をかけられているということは自分も見捨てられたものではないんだ』
という捩れた特別感を抱きやすいです

自分に期待をしてくれているというのは
人間としては嬉しいことではありますが

毒親からの期待はこれにはあたりません

毒親の期待は『自分の欲望を満たしてくれること』と
『自分に保障がくること』です

老後の安心
自分の自尊心を満たしてくれる

などが毒親の本心なので

『あなたはやればできるわよ』は
『あなたは私のために 私の言う通りにするのよ』
という負の宣告が
この催眠の裏テーマになり

何重にもなる洗脳がこの『共依存』には散りばめられており
自分の人生を生きたいと思い始める子供にとっては
何重にもなるトラップがかけられているとも言えるのです

どんな生き方をしてきたか

また日本は『親のため』に何かする と言うのが美徳としてある国です

儒教の流れもありますが
『血』を大事にする国民性もあります

それだけ『遺伝』を重んじる国民性であるとも言えます

確かに小さな頃によく『評価』された部分って
『遺伝の部分』だったと思います

容姿
運動神経
勉強がいかにできるか

など先天的に持って生まれた部分だけを評価されてきている部分で
人はこじれてきた部分は否めません

けど実際
30歳を過ぎると
『どんな生き方をしてきたか』が如実に人生に表れてきます

腐らずに生きてきたか
損得勘定にまみれたこなかったか

が大事な部分になります

成し遂げている途中で
自分に子供が産まれてしまうと
自分に自信が持てなかったり劣等感がある人は自分の成し遂げられなかったことを
『子供』で成し遂げようとするので
『自分に気が回らなくて済む』ようになります

自分を棚上げできるからです

そこが負の連鎖の始まりでもあります

負の連鎖に終止符を打つ人

共依存というのはこうやって始めは『親との関係の縦構造』から出来上がっていくのとともに

負の連鎖は
子供
そのまた子供に引き継がれていき

誰か、骨と気概のある人物がその『血の歴史』に終止符を打つべく
生まれてきたりもします

そんな中生まれてきた『終止符を打つべくして生まれてきた子供』
というのは
実際の社会の中でも独自の能力を発揮しやすいというのも特徴であります