毒親の影響をどう自分の中で解消するかにあたり
よく言われるのが
『親を許しましょう』
とか
『親に愛されていたとわかりましょう』
って言うやつ・・・・
これ、全てがこのパターンに当てはまるわけではないと
現場で 日々、クライアント様たちからの訴えを聞く私は思うわけです
と言うのも
トラウマを持っている方の親で
親が純粋な愛情を持って育てていたよ、と言うケースは
ほとんど無いからです
子供に対しての愛情というより
『自分への自己愛を満たす子供を創り上げたい』という親自身の『我(が)』が
子供をどう操作したら
自分の都合の良い子供に育ちあげるか という思考を生み
それにより翻弄される子供が
混乱して
トラウマを負ってしまうというケースがほとんどです
親自身、自分が沈まないが為に必死だったりします
無償の愛 なんて
滅多にお会い出来ない
いわゆる 一般的な世間でも
お見受けしたこと、あまり無いです
また、親自身が
子育てにおいて
『自分のイメージと違う』というストレスから
子供を『感情の吐けぐち』にして
八つ当たり
子供に対して癇癪を起こす
子供に意地悪をすることにより溜飲を下げる
のような
スッキリしたいが為に
子供をサンドバックのようにしているというケースもかなり多い
そのようにして育った子供が、大人になり
社会に出たときに
混乱と不安の中で育ったが故に
『生きるとは戦いだ』と学習してしまっていたり
『生きるとは誰かを騙して生きていくしかないのだ』と学んでしまったりして
それでも
なんだかおかしい・・と
自分に疑問を抱き
なんとか健全に生きていきたい
安心して生きてみたい
という基本的な欲求を、どうすれば満たせるのかと
試行錯誤していく中で
簡単に
『親に愛されていたんだよ』とか
『そんな事言ったって 育ててもらったんでしょ』
『親をいいかげん許したら?』という言葉は
セカンド虐待になりかねないと
クライアント様たちをみていて思うのです
簡単に言ってくれるなよ・・という感じ。
トラウマの重い方、
つまり虐待がとても重篤な方っていうのは
治癒に時間がかかります
手順がとても大事で
一っ飛びに『許したから はい、癒されました〜!』なんていうことはないです
むしろ
トラウマ持ちの方の思考として多いのは
『自分を責める』
もう、これにつきています
『私が悪かったんじゃないか』という思考で
親を正当化しすぎる傾向にあります
最初からそれなりに親を責められる方というのは ある程度親と距離が取れている方なので
『トラウマ持ち』の治癒の方向とはまた違ったアプローチになります
一概にトラウマがあるとはいえ
人の心の傷がいえる順番や手順は
その方自身の『純粋性』みたいなものが大きく関わってきている部分で
そういう意味でも
一番純粋な方々が一番傷つく言葉が
『親を許しなさい』とかいう言葉よな・・と 思うのです
許したくっても
どうしても納得できない事をされてきたという過去があるというケースは多いのです
ちなみに
トラウマは身体の脊髄反射的なものとして記憶してしまっている場合が
重篤なケースであるので
脊髄反射をするものに『許しなさい』 という事は
相手からドッジボールのボールが飛んできているのを
目を開けたまま 正面からぶつけられなさい
というのと同じくらい酷なものです
身体が反応してしまうのに
それでも
『反応しないでいなさい』というくらい
残酷で恐怖を与える言葉でもあるのです