箱庭療法とは?箱庭療法の歴史と成り立ち

 

引っ越しました

こんにちは。ユークリッドカウンセリングの高之瀬です。

4月末にカウンセリングルームのお引っ越しをして、1か月が経ちました。
横浜から神楽坂への移転となりましたが、これまでのクライアント様にも継続して来ていただいており、ありがたい限りでございます。

さて、カウンセリングルームを引っ越しすることになった大きな理由の一つに、

「箱庭療法」の導入

があったのですが、これまでホームページで何の解説や紹介をすることもなく今に至ってしまいました。

既に、ご来所いただいたクライアント様には箱庭療法を経験していただいておりまして、さまざまな展開が繰り広げられておりますが、「そもそも箱庭療法ってなに?」「どんな人に適応するの?」などの疑問を持たれている方もいらっしゃるのでは、と思い、これからしばらく箱庭療法についての記事を書いていきたいと思っています。

箱庭療法とはどんな療法なのか?

箱庭療法は、砂が敷かれた箱の中に、人や動物や植物等の様々なミニチュアを使って何かを表現したり遊んだりすることを通して行う心理療法です。
百聞は一見にしかず、ということで、実際の作品を早速見てみましょう。

ユークリッドカウンセリング箱庭療法
ユークリッドカウンセリング箱庭療法

砂だけでもいろんな表現ができます。
砂を入れる箱の内側は、青く塗られています。
そのため、砂を掘ると、その青い部分が現れることで、川の流れや、湖等の水の表現ができるようになっています。

箱の中に置くミニチュアは、箱の側に置いてある棚の中から、好きに選んで、好きに置きます。

箱庭療法の棚

後でも解説するつもりですが、具体的な作り方は・・・「自由!!」です。
直観の赴くままに、自分の表現をしていきます。

箱庭療法ミニチュア

箱庭療法の歴史

ローエンフェルトの「The World Technique」


箱庭療法は、ロンドンの小児科の女医であったマルグリット・ローエンフェルトが、子どものための心理療法として、「The World Technique」を1929年に発表したのが始まりと言われています。

ローエンフェルトが子どもの治療をしているときに、子どもたちが床の上に色々と玩具を並べて、それに「The world」つまり「世界」という名前を付けたそうです。

『世界ごっこ』をやろうということで、子どもたちがやっているのを見ていたところ、ちゃんと自分の内面的なものが表現されていくし、しかも病気が治っていくというので、1929年にこれを「The World Technique」という名前で発表したものです。

「子どもの考えはおとなのそれと違って、『思想、感情、感覚、観念、記憶がすべて不可解なほどにからみ合っている』ものであり、これらを十分に表現させるためには、『視覚のみならず触覚のような感覚の要素』をともにあわせもつ技法が望ましいとして、ローエンフェルトはこのような技法を思いついたのだそうです。

カルフによる発展

ユークリッドカウンセリング箱庭療法
その後、スイスのドラ・カルフがユングの影響を受けて、「Sandspiel(砂遊び)」として現在の箱庭の形式(砂箱の中にミニチュアの玩具で表現する)に変え、発展を遂げました。

カルフがローエンフェルトの方法を発展せしめた点は、大きく言えば2つあります。

セラピストとクライアントの関係

1つは、治療者とクライアントとの関係に注目したことです。
箱庭を作るということは、その人自身の内面、内界を開示するということです。
そのようなことができるのは、安定した基盤、土台があることが必要になります。
その基盤となるものが、治療者とクライアントとの関係になるのです。

ですので、「治療者」の存在というものが決定的な役割を占めます。
一人で箱庭を作るのと、治療者の存在・治療者との関係性のもとで箱庭を作るのとでは、その表現(の深さ)や、治療効果には大きな差が生まれるのです。

もっと言うと、箱庭療法においては、どんな治療者でもいい・誰でもできる、というわけにはいかず、「どのような治療者か」ということが非常に重要な意味を持ちます。

クライアントの表現を受け止めるだけの器が必要になるという点で、セラピストには「人間」や「イメージ」に対する見方や姿勢、そもそもの生き方というものが問われることになりますし、「相性」というものがとても大切になります。

「この人とだったらやっていける」という感覚をクライアント様の方でも大事にしてほしいと思います(箱庭療法に限りませんが)。

自己治癒力

2つめは、ユング心理学を用いて、箱庭の表現を象徴的に解釈する道を切り拓いたことと、上に書いたようなセラピストとクライアントの関係が成立すれば、クライアントは自分自身による「自己実現」の力に頼ることによって、「みずから」治っていくものであるということを明確にしたことが挙げられます。

箱庭の表現を象徴的に解釈する、と言っても、解釈や診断めいたものを行うことはありません(大まかな見立てをセラピスト側ですることが無きにしもあらずですが)。

箱庭を継続することで、その方が変化していくに従って箱庭にも「流れ」が生じます。
その「流れ」自体がクライアント本人の自己治癒力の現れであり、その自己治癒の働きがうまく動きだすと、セラピストもその流れのなかに身をまかせていくことが重要になります。
そこで、下手な解釈等の言語化を行なってしまうことで、その「流れ」を歪めたり壊したりしうるため、セラピストの側で解釈や言語化を行うことはありません。

クライアントが作った箱庭をクライアントとともに味わい、感じる、そのような時間が箱庭療法であり、かつそれで足りる、と考えられています。

以上のようにカルフによって発展した技法は、「Sandplay Therapy」と呼ばれるようになり、日本では、1965年に河合隼雄が「箱庭療法」として紹介し、急速に普及・発展することとなりました。

今日はここまで


今日はここまでです。

次回はなぜ我々ユークリッドカウンセリングが箱庭療法を導入するに至ったのかを中心に、どんな方に箱庭療法を受けてほしいと乙原が考えているかなどなどを書いていきたいと思っています。

お読みいただきありがとうございました。

中間管理職はつらいよ〜箱庭療法の特徴〜

2021.06.13

 

 

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