真っ直ぐな目


あるクライアント様(女性)は
数年前からこちらに通われてくるようになりました

彼女に対する当初の見立ては『虐待によるPTSD』で『重症』でした

物静かな雰囲気と
落ち着いた、柔らかな声の主は
一見虐待されて育ってきたとは見えませんでした

 

しかし介入とカウンセリングが始まるや否や
彼女はいつも辛そうでした

ポツリポツリと話す毒親とのエピソードは壮絶でした

会話はあまり交わさないカウンセリングが続きました

ほとんどエネルギードライブ療法による介入ばかりでした

 

介入をして
トラウマが処理できてきて
虐待をされた時の感情が戻ってくるにつれて
彼女は吐くようになりました

何かが詰まっている感じがして、空腹なのにえづいて吐いてしまう
吐くのは泡みたいなものしか出ないとおっしゃいます

めまいもすごくて
けど泡みたいなのを吐くと正気に戻ってくる
とっしゃいます

 

これ、実はあるあるなのです

毒親からの虐待とか支配を『異物』として認識できている方は
介入をするとその『異物』を吐きます

お腹を壊して排出する方も多いですが
重症度が高い方は割と吐きます

 

吐く&めまいの症状の方は
こちらから見ると『毒親が生霊として飛んできている』という方です

離れていても攻撃をされているわけなのでご本人は大変です

またその生霊とかを飛ばす親が、もはや人間ではないのですよ

なんというか
異形の生き物のような雰囲気を持っていて

でもそこから生まれた方に限って、ものすごく賢いのよね・・

毒親は
自分の子供が自分より賢いから攻撃するんじゃあないか・・とさえ思ったりします

虐待をうけてきたその方がたは
『親と一緒にはなりたくない』
『親のようになりたくないと思って生きてきた』とおっしゃいます

要は反面教師なのです

 

この間、少し驚いたのは
『親みたいに意地悪にはなりたくないと思って生きてきたんです』と
彼女はポツリと呟いたのだけど

なんかそれが妙に私の心に大きく入ってきてしまって

私には、彼女の心の叫びのように聴こえて

子供から見たら一番身近で甘えたくて親密でありたかった人を
『このような人になってはいけない』と
思わなくてはならなかったその子の純粋で真っ直ぐな目が見えて
小さな、けど堅い決心みたいなものに触れてしまい

すごく心が痛くなってしまった

どんなに辛かったんだろうと慮るのだけど
到底わかるはずもなく

けどものすごく抱きしめてあげたくなってしまった

何だかそう言う時に
時空を越える感覚がするのよなあ・・

ゾーンに入るような感覚があり

リアルに浮かんでいるそのちいさな女の子が見えて
けどまだこちらの声に振り向こうとしない

こちらからは背中しか見えなくて
その子はただ呆然と立ち尽くして下を向いているようで

だから、介入をし続けるワケなのですが

 

この場合の介入は『その子を迎えに行く』と言う目的を持ちます

ポワンと宙に浮かんでいるその子は
時間がないような空間に佇んでいたりします

目は開いているけれども
意識を失ってしまったというか

まん丸に目を見開いたような表情で
でも感情が何も顔に表れていなような不思議な表情をされています

声も聞こえているのだけれど
届かない・・といった状態にありますが

なんとか介入でその子をリアルな世界に移行させます

 

ちなみにその時の移行させるのは、私ではありません

ある場所?と言うか
その時に頼みやすいところから、そのヘルパーさんみたいなのが来て
そのヘルパーさんみたいな存在が手慣れた様子で連れて行きます

ちゃんと手を繋いで連れて行ってくれるのですよ

お迎えの車が用意されている時もあります

それが解離の人格へのお迎えです

 

人格の方々はそれぞれにいい場所が用意されています

たまに勘の良い方は
『自分の何かが出て行って、暖かいところで休んでる』とおっしゃいます

そうなのです

その人格が癒やされ終わったら
実はもとに戻って来たりもするのです

そしてその方を守る者となったりもするのですよ

 

もうここら辺にくると
『嘘くさくて信じない』と言う方もいらっしゃるかもしれませんが

こちらとしては情報をクライアントさまに
提示しないで状態で介入を進めて行ったりする中でさえも

皆さま同じようなイメージを見られるので

まあそういうもんか・・と自分でも思うのです

無意識下でされていることを
皆さま、見えてしまうのです

 

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