見えない 聞こえない わからない

目が見えない
耳が聞こえない
話が出来ない

の三重苦だった ヘレン ケラー

小さい時に 彼女の伝記を読み
私は 「うらやましい」と 思ったのを
覚えています

何でって
病気があるから 大事にしてもらえるから

だけど これは
私の幼い思い込みに過ぎず

今は とても 苦しいのだなと
その方それぞれに 思いを馳せることが
出来るようになりました

 

そして 今 改めて 振り返ってみたならば

虐待や 苦しみを受けてきた人や

訳もなく他人に不安を感じる人たちは

身体、精神に関わらず

同じような苦しみなのかもしれないと
思うようになりました

 

「目が見えない
耳が聞こえない
話が出来ない」

器質により虐待をうけたり
支配や 枠組みにより

目を潰され 耳を引き抜かれ
脳も破壊されているのだな… と思うのです

 

あの 有名なシーン ありますよね

「文字を教えるシーン」

サリバン先生が
ヘレンの指を コップの水に 突っ込み

「 W .A .T .E .R」 と
手のひらに 指で文字を 書く

そして場所を変え
今度は 井戸に連れていき
ポンプからの水を ヘレンに触らせ

また

「 W .A .T .E .R」 と 書く

何をされているか わからず
嫌がり 泣き叫ぶヘレンに

サリバン先生は 繰り返し 繰り返し
水を触らせ

とうとう ヘレンに

ピカリ と 何かが 繋がるのです

『この 冷たく 私の指に
絶え間なく 流れるようにずっと触れてくる
この 「もの」には

「何か」共通するものがあるのだ』 、と

これに触れると

私のそばにいる この人は
決まって 私の身体に 触れて 何か 動く

いわば ヘレンの中に
「共通言語」が 生まれた瞬間でありますが

トラウマ治療も これに非常に 似ていて
このシーンを思い出すのです

憎しみ
悲しみ
恨み

などの言葉で
生まれなかった その人の 「 感覚 」を

私たちは
繰り返し 繰り返し

体感してもらい

気付いて

これだよ

ここに在るよ

サリバン先生が水を繰り返し触らせて
手のひらに 指で 繰り返し
メッセージを伝える

トラウマ治療のファイナルステージは

こんな感じのガチンコ勝負です

 

…いやしかし
私も ヘレンな時は

先生達の言うことが わからなかった

理解出来なくて
泣いて 苦しんで 呻いて

思い切り ぶつかったりもしたけれど

サリバン先生は そんなヘレンを
受けとめたけど

私のサリバン先生 達は
すんごく華麗に
噛みつきを スルーするのですよ 笑

だけど これは 依存させずに
自分を取り戻すため だったのね

大事な所は
常に 「言葉」で扉をたたいてくれていた

…と 今ならわかります

ヘレン ケラーの言葉で

『世界で最も素晴らしく、
最も美しいものは、
目で見たり
手で触れたりすることはできません。

それは、心で感じなければならないのです』

とあります

私も

水を触らせながら

「 W .A .T .E .R」 と 書いたサリバン先生のように

絶え間なく 在るよ と
それに触れられるようにしてくれた

今まで関わってくださった方々からの

これらを引き継ぎ

クライアント様のなかにある それを

「これだよ ここにあるよ」

と 何度も何度も 諦めず やっていこうと
思っております

乙原

 

 

 

 

↓TOPページへ戻る↓ユークリッド・カウンセリング
ご予約・お問い合わせ等はこちら