脳幹網様体賦活系(RAS) と トラウマ

こんにちは。高之瀬です。

選択的注意

以前、選択的注意についての記事を書きました。
「選択的注意」とは、人を取り巻く膨大な情報の中から、重要だと思う情報だけを選択して注意を向けることです。

例えば、毎日多くの時間を過ごしている場所、自宅でも職場でも良いのですが、その場所のトイレの床の色や模様を思い出すことはできますか?

おそらく、思い出せた方は少ないのではないでしょうか。

いつも視界には入っているはずなんですね。なのに思い出せない。

人は、自分が意識したもの(=重要だと思っているもの)だけを選択して見ています。

色眼鏡を通して世界を見ている

そして、

「自分は誰からも嫌われている」
「私は醜い存在だ」

という価値観や自己イメージがあると、人はその色眼鏡を通してこの世界を認識します。

その否定的な価値観や自己イメージに沿うように(=自分が嫌われている、醜い存在であるという結論になるように)、起きている出来事を認識して解釈してしまいます。

ときに、他人からすれば「え?そんな風に思わなくても・・・」と思えるような無理やりな解釈でも、本人はそう解釈する以外方法がない、という感じになります。

(これが認知の歪みと呼ばれるものです)

その否定的な自己イメージはモンスターのような支配者から入れられたものであると考えて、「心に聞く」や「エネルギー療法」を用いて、不要な色眼鏡は捨てて、望ましい世界を創っていこう、としたのが以前の記事でした。

脳幹網様体賦活系(RAS)

脳科学的に見て

選択的注意がなぜ起こるのか?
どの脳の部位が司っているのか?

について、以前うちの乙原に尋ねてみたところ

乙原より
それは脳幹網様体賦活系、RASだよ!

RASは網目になってて、情報のフィルターの役目を果たしてる

前に心が言ってた

支配者によってRASの網目がおかしく変形させられちゃっているから、

そこを治療してくんだよ

と言われたので、「へ〜」と思いつつ、本当にそうなのかその時詳しく調べたんですね。

(「ブログを書くからには、正しい情報を書かなければならない」という価値観が入れられているのかもしれません)

そしたら、学術的に脳幹網様体賦活系がそのような役割を果たしていると論じているものはほぼ皆無に等しかった。


『図解ワンポイント生理学』より引用

学術的には、脳幹網様体賦活系は覚醒と睡眠に関する部位であり、私たちが持つこの「(『意識がある』と言うときの)意識」を維持しているのが脳幹網様体賦活系と考えられています。

脳幹網様体賦活系にフィルター機能があると書いているのは、自己啓発に近い苫米地英人氏の著書から引用されたもの、NLPの理論から引用されたものがほとんどで、
「本当にそうなのか?」という疑問が拭いきれなかったので、以前の記事では濁して書いてしまいました。

脳幹網様体賦活系(RAS)の遺伝子を還元?トラウマとの関係性

さて、カウンセリングを行っていると、エネルギー療法を受けつつ、心にバシバシ聞いて心を味方につけて、みなさま比較的早く否定的な自己イメージや価値観を捨て去ることができているように思います。

ただ、中には、「私はいつも嫌われる」という自己イメージを持っていて、どんなにカウンセラーに「あなたは嫌われていませんよ」と言われても納得できず、「やはり私は嫌われている」と事あるごとにパニックになってしまう方がいます。

やはり幼少期から繰り返し繰り返し刷り込まれているケース、支配が強かったケースでは一朝一夕に変化するものではないのかもしれません。

少しでも早く、クライアントさんが楽になるためには、どうしたら良いか?
ということを昼夜考えていると、

「否定的な自己イメージが脳の器質で作られ固定化されているとしたら、その脳の部位の遺伝子を還元してしまえばよいのではないか?

すなわち、その脳の部位の遺伝子の働きを正常なものに戻せば楽になるのでは?」

ということをひらめきました。

そこで、乙原の言っていたフィルターの役割を果たす脳幹網様体賦活系(RAS)の遺伝子を調べてみたところ・・・

なんと

脳幹網様体賦活系(RAS)に関係する遺伝子のTOP1

TNF つまりトラウマの遺伝子だったのです。

(ちなみに、TOP10の中には、罪悪感の遺伝子と言われる「TP53」や、アレルギーに関係する「IL10」「IL6」が含まれています。これも興味深いですね)

これが何を意味するかというと

過去のトラウマによってTNF遺伝子が変異を起こすと、それが同時に脳幹網様体賦活系(RAS)にも影響を与えることになるということです。

乙原の言う通り、支配者によってトラウマが作られて、脳幹網様体賦活系(RAS)が正常に機能しなくなっているために、自分にとって好ましくない自己イメージや価値観を手放せなくなっているかもしれない。

逆に言えば、トラウマの治療を行っていくことで、脳幹網様体賦活系(RAS)のフィルター機能も還元され(=元の自然な状態に戻り)、支配者によって作られた否定的な自己イメージや価値観を手放すことができ、楽に生きられるようになっていくということが言えそうです。

私たちが現在ユークリッドカウンセリングで行っているカウンセリングも、道を間違えていないのだな、と感じました。

同時に、乙原の心はスゲー!と感じたエピソードでした笑

Euclid counseling
ユークリッドカウンセリング
高之瀬

 

 

 

 

↓TOPページへ戻る↓ユークリッド・カウンセリング
ご予約・お問い合わせ等はこちら