支配から抜け出すためにその①〜「心にきく」とは?〜

こんにちは、高之瀬です。

随分と長い間が空いてしまいましたが、前回までの記事の続きです。

脳のフィルター機能(選択的注意)について〜望ましくない自己イメージや価値観を通して世界を見ている私たち〜

2018.05.07

支配者について〜その考えは支配者に入れられたもの〜

2018.05.18

自己イメージというフィルターをかけて世界を認識する私たち。
「自分には価値がない」「自分は汚い存在である」などの望ましくない自己イメージをどうしたら変えられるのか?

望ましくない自己イメージや価値観は支配者に支配された結果入れられたものであり、
①そこに快感がある
②意識的なアプローチだとホメオスタシスが働いてしまう
③絶え間ない支配
等々の理由のために、一般的な解決方法として知られるアファメーション等を実践しても変えられないことが多い。

というのが前回までの流れでした。

では、支配者に入れられた、自分のとって望ましくない自己イメージや価値観を変えて、自由に生きるにはどうしたらよいのでしょうか?
ようやくようやく本題です!

心に聞く

自分を取り戻す

まずは本来の自分の感覚を取り戻す、ということが大きな目標であり、それが最終目標と言っても過言ではありません。

前回の記事でも書いたように、そもそも「支配」とは、「本来の自分がやりたいことではないことをやらされる」ことであると私たちは考えています。

そうであるならば、「本来の自分がやりたいこと・求めているものってなに?」ということがわかれば、一歩前に進むわけです。

本来の自分がやりたいことってなんだ?

ですが、支配されていると、自分の感覚すらわからない、自分が何を求めているのかわからなくなっていることもあるのです。

特に、親が支配者で長年にわたって支配されてきてしまっているような場合、浮かび上がってくる思考がどれもこれも支配されて乗っ取られてしまっていて、そこに自分の感覚がなくなってしまっているときがあります。

支配者に憑依されて出てきたその思考を、自分のものとして捉えてしまうので、どんどん本来の自分の感覚がわからなくなっていってしまうのですね・・・。

そこで登場するのが

「心にきく」

という手法です。

「心にきく」ってなに?「心よ」と問いかけよう

一言で言うと、
「心よ」というタグをつけた上でする自問自答が「心にきく」です。

そうすると、自分の心=無意識からの答えが返ってくるというメソッドです。

「心にきく」の成り立ち

これは、日本における現代催眠療法の大家であった吉本武史氏が、催眠療法を行う中で催眠状態に入ったクライアントに対して、「心よ」と問いかけることでその方の無意識からのメッセージを受け取っていたことから始まっています。

催眠療法において、クライアントを無意識からのメッセージを受け取れるような状態、すなわち催眠状態・変性意識状態に導くためには、手順を踏まなければならない、と考えられていました。

それが催眠誘導というもので、催眠療法には催眠誘導のためのメソッドが蓄積されています。

もっとも、それには時間がかかったり、時には催眠に入りづらい人もいたり、そもそも人の力を借りないと難しい部分もあって、なかなか一人で気軽に無意識の力を借りるということは難しかったのですね。

そこで、どうにかもっと簡単に、かつ身近なものとして、自分一人で無意識からのメッセージを受け取れないか?と考えたのがインサイト・カウンセリング代表の大嶋信頼氏でした。

「無意識」という言葉を聞いたり口に出したり思い浮かべたりだけで人は催眠状態になりうる、ということを吉本先生がおっしゃっていたのを大嶋先生は発展させて、

「それなら、『心よ』というタグを心の中で言葉で発しただけで催眠状態になって、じぶんの無意識からメッセージを受け取れるんじゃないか?」

と考えて体系化したのが「心に聞く」なんですね。

そもそも無意識とは?

「『無意識無意識』って、なんで無意識がそんなにありがたいの?」
「なんで無意識はすげーやつみたいな扱いなんだ?」
「そもそも無意識ってなんなんだ?」

と思っている方もいるかもしれません。

人の心には意識の下に自覚してない領域があるとして、それに「無意識」と名付けたのはかの有名なフロイトでした。

その頃には、「無意識は悪いもの」というと言い過ぎでしょうか、「無意識は意識で乗り越えねばならない(、けどなかなか手強い!)」と捉える人(学者や臨床家)が多かったようです。

例えば…
人前で話すと、自分で意識してないのに緊張したりして赤ら顔になってしまう、手汗が出てきてしまう
等々の悩み。

自分(の意識)でコントロールできない自分の恥部みたいな感じで、無意識が悪者みたいな扱いをされたこともあったのです。

意識で何もかもコントロールしたいという、人間の万能感からくる欲求が背景にあるのかもしれません。

でも、「無意識は賢い」と捉え直して、治療に活かしていった人がいました。

それが現代催眠療法の父、ミルトン・エリクソンです。

このエリクソンの登場前と後では催眠の世界がガラッと変わってしまったくらいなのです。

 

無意識は賢い?
意識と無意識の関係は氷山に例えられます。

「氷山の一角」という言葉からもわかるように、海に浮かんでいる氷山の見える部分(=意識)は全体のほんの一部分であり、海中にある部分(=無意識)こそが大部分を占めているのです。

一番身近な無意識の働きは、身体の生理的な機能を司る働きです。

例えば、呼吸です。

改めて自分の呼吸を感じてみると、どのくらいの量の空気を吸い込んで、どのくらいの量の空気を吐くかということは無意識が自動で行なってくれています。

今度は心臓あたりに注意を向けてみます。

胸に手を置いてみると、より一層心臓の鼓動が感じられるかもしれません。

心臓は無意識の力によって、一定のペースで鼓動しています。

そして、

言葉をどのように喋るのか、

文字をどのように書くのか、

どのように身体を動かすのか

などということを、私たちは、無意識のうちに学び、これまで自分というものを築き上げてきました。

そう、私たちは 自分の無意識の力によって生かされ、成長して今があるとも言えるのです。

無意識はその個体を必ず助けます

どこに視線をやるとか

歩くとか走るとか

いつ目を覚ますとか

どういう状態で寝に入るとか

生活の至る所で、人は自分は自分をコントロールしているように捉えがちですが

実は 生活の7割は無意識が支えていると言っても過言ではないと言われているくらいなのです

 

何はともあれ、エリクソンは人々がもともと持っている無意識の力を引き出すことで多くの人を苦しみから救ったのです。

そんな自分の中にある無意識の力を、自分一人で引き出して活用することができる!
というのが「心に聞く」メソッドのすごいところであり、画期的なところなのです。

自分の感覚を取り戻すには、心に聞こう!

話を最初に戻すと、
支配者に支配されると、自分の感覚を奪われてしまったり、感じることを麻痺させられてしまったりしてしまいます。

そして、自分にとって望ましくない、不要な自己イメージや価値観を支配者に入れられて、それが自分にこびりついてしまって、抜け出せなくなってしまっているのですね。

じゃあ「自分の本来やりたいこととか、感じていることはなんだろう?」
それがわかれば、支配から抜け出して、入れられていた自己イメージや価値観を他人のものとして捨て去ったり書き換えたりすることが可能になる
のです。

そしてそれを知るには、自分の心に聞いてしまえばよいんですね。

「心よ!いまわたしは『自分には価値がない(望ましくない自己イメージをここにいれる)』と感じていますか?」
「心よ!この考えは自分のものですか?」
「心よ!いま自分自身は何がやりたいですか?」
「心よ!いま自分自身は何を感じていますか?」
…etc
というふうに。

無意識は無限の可能性
先ほど、無意識は賢くて、その個体を生かすようにできている、と書きました。

それとともにまた、無意識の世界はリミットレス、無限なんですね。

「心に聞く」ことは、すなわち「自分の中の無限の可能性を手にすること」であって、

その可能性には支配者の支配が及ばないのです。

あくまで、支配者はその可能性を見えないようにしているだけで、可能性そのものは潰されないんですね。

なので、自分の感覚や求めているものを「心に聞く」ことで、その個体が本来持つ可能性を手にすることができるのです。

心に聞けないとき

ここで一つ注意しなければならないのは、

・「心よ」とタグをつけて自分に問いかけてみても何も返ってこない
・返ってくるには返ってくるが、「心なんてあるわけない」とか「聞こえるわけない」とか「できるわけがない」などの否定的な言葉や、望ましくない自己イメージ通りの自分を責める言葉(例;「お前には価値がない」等々)が返ってくる
・そもそも聞く気が起きない

という時があるということです。

そんな時はなにが起きているかというと、支配者の邪魔や妨害がある、と考えます。

私たちが自分の心に繋がって、「本来の自分が本当に求めているもの」を知ってしまうこと、それはすなわち支配からの脱却=その人の自由に繋がります。

支配者は、虚無の人や光の人を支配することがお仕事であり、人生の目的と言っても過言ではないため、支配していたその人たちが自由になることを徹底的に邪魔・妨害してきます。

その邪魔や妨害の方法が、上に書いたように、「心の声を聞かせない」ことであったり、「心の声を乗っ取って自分(支配者)の声を聞かせる」ことであったり、「そもそも聞く気を起こさせない」ことであったり、というような形で、あれやこれやの手を使ってくるんですね。

そんなわけで、支配者は邪魔や妨害をするものなのです。

逆に言えば、支配者が邪魔や妨害をするということは、心に聞くことがその人にとっての自由に繋がることである、ということを示しているとも言えます。

ですので、ここで諦めないでください。

心に聞けない!そんなときは邪魔を排除しましょう

邪魔があるかどうかも心にきけるのです。

心にきく時は、まず、

「心よ、いま、わたしと心との間に邪魔はありますか?」

と確認してみましょう。

「あります」とか「あるよ」
と返ってくるかもしれません。

その時は
「心よ、誰からの邪魔ですか?」
と聞いてみましょう。

そうすると、

「母親から」「祖父から」

などのように返ってくるかもしれません。

また、言葉ではなくてその人の顔やイメージなどが思い浮かぶこともあります。

誰からの邪魔かわかったら、

「心よ、○○からの邪魔を排除してください。排除できたら教えてください」

と心にお願いしましょう。

しばらくして

「できたよ!」「完了!」「できた」
などと返ってくることもあれば、排除できたなということが感覚でわかることもあります。

そうしたら、再度

「心よ!いま私と心との間に邪魔はありますか?」

とたずねてみて、邪魔がなかったら心に聞きたかったことを聞いてみましょう。

あれば、丹念に邪魔の排除を繰り返しましょう。

繰り返しになりますが、自分が自由になればなるほど、あちら側も自由にさせまいと必死なので邪魔が入りやすい傾向にあります。
諦めずに邪魔を排除しましょう!

補足
「邪魔を排除する」ということは、前回の記事で書いた、「脳のネットワーク」があるという仮説を前提に、その邪魔を入れてきている人との余計な脳の繋がりを断つということでもあるのです。

それでも心に聞けないときは

そんなわけで、

「こころにきく」ことに慣れ親しむ

自分が感じていること求めていることを知っていく

やりたいことを実践していく

自然と支配者による暗示や支配から抜け出すことができて、いつのまにか支配者に入れられていた望ましくない自己イメージや価値観を捨て去ることができている状態になっていく・・・

はずなのです。理論上は。

もちろん、これを知って、「心に聞く」を実践あるのみ!でひたすら行って突き進んで自由になられる方もいることは事実です。

お金もかからないですし、ある意味究極な方法とも言えます。

しかし、

どんなに邪魔を排除しようとしても排除できない
心の声が全く聞こえない
どうしても支配者の声が聞こえてくる(自分を責める声が止まらない)

とか

心は
「今すぐ家を出ろ」
とか
「今すぐ離婚しろ」
とかって言うけど、
現実的に考えて無理だろう!(「子供はどうするんだ!」「お金がないからやっていけない!」)と怒りが湧いてきてしまう

というようなケースが非常に多いのも また事実なのです。

そういうケースを我々がどう考えるかというと、支配者の支配が非常〜に強いと考えるのです。

「こころにきく」を自力で一生懸命やっても支配から脱却できない場合にどうするか。

そんな時のために我々カウンセラーがいるんですね。

そう、FAP療法は支配者からの影響を切るための心理療法でもあるのです。

「こころにきく」を自力でやってもうまくいかない方にこそ、私たちのカウンセリングを受けていただきたいと思います。
というわけで、次回はFAP療法について続きを書きたいと思います。

カウンセリングの中で

私たちは無意識の美しさに魅了されてユークリッドカウンセリングを立ち上げたということもあり、「心に聞く」をとても大事にしています。

上にも書いたように、「心に聞く」はある意味究極の方法で、それだけで自由になりうるメソッドだと考えています。

私たちがカウンセリングで目指すのは、皆さまがそれぞれの心と繋がって、カウンセラーが居なくても、心さえあれば大丈夫なんだと自信を持って自由に生きていかれる状態でもあります。

カウンセリングの中でも、
「心に聞く」のコツを知りたい
「心に聞く」時の質問の仕方を知りたい
邪魔の排除の感覚を掴みたい

などのご要望にお応えして、クライアントの皆さまが心とより仲良くなれるように進めていきたいと考えています。

心に聞くことに長けたカウンセラーの感覚を肌で感じることで、「ああ、こういう感じで聞けばいいんだ!」ということがわかることもあります。

私自身もまだ「心に聞く」ことに慣れていなかったころ。

そんなときに 乙原と「心に聞く」について話したことを思い出します。

自分の心に聞いている時の乙原の空気感や雰囲気などを感じ、触れたことで、自分の心と一気に繋がりやすくなったことを覚えています。

ですので、「心に聞く」をやってみたい!マスターしてみたい!心に聞くことに慣れている人の空気感を感じて自分もできるようになりたい!という方は、是非一度カウンセリングにいらして頂ければな、と思います。

(次回へ続く)

支配から抜け出すためにその2〜FAP療法・FAPカウンセリングとは〜

2018.07.21

Euclid counseling
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高之瀬

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